●バックナンバー181〜200
Vol.200
里山ブリコラージュ

 
3月21日の朝刊でなつかしいキーワードに出会いました。
 
いま、国立民族学博物館(大阪・吹田)で開催されている特別展「きのうよりワクワクしてきた。ブリコラージュ・アート・ナウ 日常の冒険者たち」のキーワードである「ブリコラージュ」ということばです。
http://www.minpaku.ac.jp/special/brico/
 
身の回りの何でもないモノを使って、埋もれた価値を開花させよう。
 
そんな思いが込められた特別展(05.3.17〜6.7)のキーワード「ブリコラージュ」は
 
フランスの民族学者レヴィ・ストロースが唱えた概念で「ありあわせの道具や材料でつくりあげること」をいいます。
 
ブリコラージュといえば、
 
この春分でおかげさまで丸3年、72号となった二十四節気の日に発行というスタイルの「里山的生活メイルニュース」もブリコラージュ。
 
2001年4月から毎週、ホームページで発信してきたこの「ウィークリーメッセージ」もブリコラージュといえるかもしれません。
 
当初はネタが心配だったのですが、あるものを活かせば、200週間続けるってこともできるものですね。
 
いま有している「あるもの」に光をあてる。
21世紀的なる意味づけをする。
独占したりせず、周囲のお役にたつ情報となることを今後も心がけていきたいと思います。
 
今後はブログ(weblog)のような毎日発信するようなスタイルが主流になると思いますがそれにしても、ウィークリーメッセージを始めてあれからもう200週も経ったとは驚きです。
 
その間、たくさんのことを学ばせていただきました。
 
200週のうち、4分の1は執筆応援のみなさま(里山ペンクラブ)に助けていただいています。
ほんとうにありがとうございました!
今後ともよろしくお願い申し上げます。
 
おかげさまで5月の中旬には、まる4年の208週目を迎えます。
 
(文・塩見 直紀)
Vol.199
綾部で見つけたこと (農家民泊体験記/前編)

 
文・佐藤 妙子さん(大阪在住)
 
綾部での農家民泊体験から帰ってきてから、大地は宿題だった作文を書きました。
内容はもちろんお風呂のこと中心。
電車の中で、お風呂の焚き付けはまずこんな風にしてそれからこうやったよね、などと
話しながら帰り、家に着くとあまり時間もなかったので、すぐ机に向かっていました。
 
そうして2.3日後、ふと思い出したように大地がさらっと言うんです。
 
“そういえば大地の作文、読まれてん。”
“えっ?すごいやん!!それは、うまかったから??”と私が聞くと、
“ううん、長いから。”
 
??? なんで長かったら読まれるん?それはうまかったからとちゃうん??
私の頭の中は???のままでした。
(実は大地が書いた後、私は読まないまま提出させていたという弱み?のため、それ以上詳しく話を聞くこともできず。)
 
そして、その後、里山ねっとへメールを送った際、こう書いたんです。
 
“ありがとうございました。子供も楽しかったみたいで、作文に綾部のこと書いたら、先生がみんなの前で読んでくださったそうです。”
 
すると“その作文を載せたい”と言ってくださったんです!
とてもうれしいのですが、私が確認していないので、おそらく誤字脱字、ひらがなばっかりの読みづらい、もしかしたらよく意味のわからないものになっている可能性もなきにしもあらず。
しかも先生が読んでくれたのは“長かったから”だと本人は言っている。
(これはちょっと、ん??と思っていましたが)
はたして載せられるようなものなのだろうか?と冷や汗でした。。。
 
しかし、先日の参観で先生にお会いしたとき、その心配は杞憂に終わったことを知りました。
もちろん誤字脱字ひらがなばっかり。。。ではありますが。
 
“作文上手になったなぁと思いました。”との先生のコメントにやっぱり帰りの電車の中で、“最初こうして次にああして、それからこんなこともしたよね。私はこれが楽しかったなぁ“などと話をしたのがよかったのかもしれないと思いました。
 
作文は自分で書くもんだから、と今まで全く見ておらず、子供に一人でさせていたのですが、こんな形でフォローすることもできるんだと、そんな面での発見もありました。
 
お金でなんでも買える便利な環境の中での暮らしに、最近疑問を感じつつある私にとっては、一泊という短い時間の中ではありましたが、キヌ枝さんの姿勢や暮らし方はとても印象的でした。
 
スタッフの方が書かれた本に出会ったことがきっかけで、綾部を知り、キヌ枝さんにお会いすることができたこと、そして、今の自分が進むべき方向を再認識できる他火(旅)ができたこと。
こうした流れに逆らわず、いつでも誰にでも心を開いて、いろんなことを感じながら暮らしていきたいなぁ、こうやって人との出会いの中で、私自身も子供と一緒に育っていけたらとても素敵だなぁと思います。
 
綾部では、たくさんのうれしいことを見つけることができました。
 
泊めてくださったキヌ枝さんにはもちろんのこと、このような出会いをアレンジして
くださった里山ねっとの方々にも本当に感謝しております。
ありがとうございました。
 
P.S. ちょうど綾部へ行った頃、図書館から借りていた本(※1)が、なんとキヌ枝さんのおうちにもあったのです!
 
聞いてみると、その本を書かれた方が、以前に泊まられたとのこと。
タイミングにもびっくり!やっぱりその時期に行くことになってたのかななんて感じています。
    
******************************
 
「あやべへ行ったこと」  作文・佐藤 大地くん(小学2年)
 
2月5日ぼくはあやべへ行きました。
いなかに行っていろいろたいけんするからです。
 
はじめの電車はせきはとれなかったけど、つぎの電車はおかあさんがお金を出してくれてせきをとってくれました。
その電車は1時間くらいのっていました。
その後バスにのりました。
みちが分からなかったので30分くらいかかりました。
 
ついたらそばぼうろを作りました。
むこうのおばあちゃんが作り方を言(っ)てくれました。
ぼくは星がたを作りました。
 
そのあとおふろたきをしました。
はじめにしんぶんしと細い木をはじっこのほうでおりました。
そのあとかまの中にいれました。
マッチで火をつけようとしてもぼくはしんぶんしにくっつけて3回しっぱいしました。
それを見ていたおかあさんは
「しんぶんしの下でやらなあかん。」といいました。
そして見本をしてくれました。
 
おふろはごえもんぶろでした。
ゆずがういていました。
ぼくはゆずがっせんをおかあさんとしました。
そのあとまどをあけました。まるでろてんぶろのようでした。
 
あがったらごはんのよういができていました。
おばあちゃんに「おふろいつはいるん。」ときいたら
「ごはんがお(わ)ってから。」といいました。
 
おばあちゃんがおふろにはいる時、ぼくが「もういっかいたこか。」とききました。
そしたら「やって」といいました(。)
またおんなじふうにやりました。
 
おばあちゃんがおふろからあがってくるとおりがみやトランプをやりました。
10時ぐらいにふとんの中にはいりました。
そして(小)ちゃいつるをおりました。
かえりしのバスが間に合わなくなりそうだったけど
はしったらまにあいました。楽しかったです。
 
***
 
●佐藤妙子さんのプロフィール
 
大阪府在住。好きなこと、今、興味のあることは、マクロビオティック、ベランダでの野菜作り(めっちゃ狭いですが)、保存食作り、天然酵母のパン作り、自然農、キャンプ、ぼーっとすること、
人と出会うこと、多言語の自然習得、剣道(まだ初心者...)。
 
●佐藤妙子さん、大地くん、綾部での農家民泊体験、それから尊い体験エッセイをありがとうございました!
芝原さんへの「湯加減うかがい」の話、心にしみました。
すてきな他火(旅)になってうれしいです!
また綾部に遊びに来てください。待っています!(文・塩見直紀)
 
※1の本は、藤田雅矢さん著の『捨てるな、うまいタネ』
(WAVE出版・2003)です!おススメの1冊です。
Vol.198
綾部で見つけたこと (農家民泊体験記/前編)

 
文・佐藤 妙子さん(大阪在住)
 
2005年2月5〜6日、綾部へ行って来ました。
冬の綾部、しかも最近、大阪でも寒い日が続いてる...。
めっちゃ寒いんちゃうやろーかーと着込みつつ。
でも不思議と“やめようか”などとは思いつきもしなかったのでした。。
 
こんな時期に行くのは珍しいのかな?
キヌ枝さん、里山ねっとの方にもいろいろご心配頂き、ありがとうございました。
 
寒いでしょう?と聞かれたけれど、一面の雪景色はとてもきれいで、
(住んでいらっしゃる方にとっては大変ですよね、スミマセン。)
それにたった一泊だったけどすごく楽しかったので、寒さはそんなに気にならなかったですよ〜。
 
キヌ枝さんはとってもいい人ですね!本当に楽しかったです。
 
私は、そばぼうろが手作りできることを初めて知り、また今まであんまり好きでもなかったのに、キヌ枝さんの作られたものはとてもおいしくて、焼きあがった端から食べまくってしまいました。
また家でも作ろうと思い、レシピもお聞きしてきました。
今までクッキーや簡単なケーキしか作ったことなかったのですが、おやつのバリエーションが増えてうれしいです♪
 
それからお風呂!窓を開けると一面の雪景色!まるで露天風呂!!
(ただし外からも丸見え!でも人は全く通らず!!)
ゆずの香りに包まれながら、すっかりくつろいでしまいました。
お風呂好きの私はもう、“一日中入っていたい!”というカンジでした。
こればっかりはこの時期ならではの役得(ってなんの仕事もしていませんが。。)
って感じですね♪
 
キヌ枝さんとはいろんなお話ができて、よかったです。
最初は“芝原さん”とお呼びしていたのに、いつの間にか、ほんとに自然に“キヌ枝さん”と呼んでしまっていたことには、自分でもびっくりでした。
 
すごく親しみやすい雰囲気を持ってらっしゃるので、初めてお会いするのに、いろんなことをご相談してしまいました。ぐちなんかも聞いてくださって、キヌ枝さん、ほんとにすみませんでした〜。キヌ枝さんの話し方はやさしくて控えめだけれど、ご自分の意見はしっかり持っていらして、きっちり自分の意見を言ってくださって、そんな中で改めて自分の考えをまとめることができ、また背中を押しても頂けた気がして
うれしかったです。
 
私ばっかりしゃべっていて、ちょこっとしかお聞きしていないキヌ枝さんご自身のお話だけれど、されている苦労も並大抵ではなさそうなのに、そんな様子はみじんも見せてらっしゃらなくて、本当にすごいなぁと思いました。尊敬!です!!
 
それからごはん。本当においしかったです♪
手をかけて作られたものを大切に保存され、無駄のないように食べていらっしゃるのを見て、こういう風に私も暮らしたい!と思えました。
こういうごはんは、本当にしっかり体を作ってくれる気がするし、手をかけた分だけ、つくり手の思いが加わってよりおいしく感じられるものなのかもしれないなって思います。
 
またキヌ枝さんは誰にでも合わせられて、何でも楽しむことのできる柔軟な方ですね。
それから人のいいところを見つけることの得意な方ですね。
おうかがいしたときには、大地(息子8歳)と折り紙を楽しんでくださったり、大地のこと、たくさんほめてくださったんです。うれしかったです♪
 
大地は、生まれて初めて(私もですが)、お風呂の焚き付けをさせてもらったのがとても楽しかったらしく、キヌ枝さんが入られる時にも再度やらせてもらい、“お湯加減どうですか〜?”とおうかがいもしました。
 
するとキヌ枝さんが、“湯加減うかがい(?)なんて、そんなん、もうずっとしてへんかったわ〜、よう気ぃきくなぁ”と言ってくださったんです。大地は照れていましたが。
 
折り紙を大地と一緒にしてくださり、“これはいいわぁ、ここに飾っとこう!”
“きれいな組み合わせやなぁ、上手に折ったなぁ“などなど。
決してワンパターンでなく、心からほめてくださる様子に励まされ(?)、大地はこれでもかというほど折ってしまいました。
(キヌ枝さん、たくさん過ぎてジャマにならなかったですかー?スミマセン。)
子育てはこんな風にやっていかなあかんなぁと思いました。
(とはいえ、現実はなかなか。。。なのですが。)
 
しかも私のことまで!そばぼうろを作った時に、“砂糖は100g入れてな。先生は黒砂糖でやってはったけど、高いからなぁ。”とおっしゃったので、私が、
“でも黒砂糖で100gだと甘すぎるんとちゃいますか?”と聞くと、
“あんた鋭いなぁ!そうやねん、黒砂糖やったら80gやねん!”
と言ってくださったんです。
あまりにも手放しでほめられたので、思わずどぎまぎしてしまいました。
初めて会った人からそんな風にほめられることもあるんだ、とうれしく思いながら。
 
大地から折り紙を教わろうとされる様子、私の言うことなんかも関心を持って聞いてくださる様子を見て、本当にやわらかい心を持ってらっしゃる方なんだなぁと思いました。
 
(以下、来週のウィークリーメッセージに続く)
 
●佐藤妙子さんのプロフィール
 
大阪府在住。好きなこと、今、興味のあることは、マクロビオティック、ベランダでの野菜作り(めっちゃ狭いですが)、保存食作り、天然酵母のパン作り、自然農、キャンプ、ぼーっとすること、人と出会うこと、多言語の自然習得、剣道(まだ初心者...)。
Vol.197
もったいない

 
古今東西の先人のことばには、21世紀の生き方、暮らし方のヒントがあります。持続可能で多様性にあふれる新世紀のみんなの知恵にしたく、現在、ホームページでは約300のことばを公開中です!
 
こころをこめて、未来をひらく里山系のことばを新しく15個、贈ります。
 
遠くて綾部に来られない方も訪れて元気になれる、希望のホームページになれたらうれしいです。
 
里山系の言葉が、みんなの心の財産になるよう、シェア(共有)していきましょう!すてきな言葉が見つかったら、ぜひお教えください。
「1000」のことばが目標です。
 
 
●日本には「もったいない」という文化があることを知った。
この言葉をアフリカと日本の女性をつなぐキーワードに、資源を有効利用する「もったいない運動」のネットワークを作りたい。
(ノーベル平和賞を受賞したケニアの副環境相ワンガリ・マータイさんのことば。
2005年2月に東京で開催されたシンポジウム
「マータイさんと語る環境と平和」(毎日新聞社主催)より)
 
●仏教では、お互いに支え合いつつ、他者との関係の中で生きることを「縁起」と表現しています。
世の中は、すべて縁起で生じ、独立しては存在していないことを「無我」といいます。
(神戸市東灘区のすてきな自然食レストラン「愛農人」(吉田博明さん)発行のニューズレターvol.40より)
 
●四方上下これを宇といい、往古来近これを宙という(「淮南子」)
 
●僕も畑仕事をしています。これが楽しい。
「究極のアウトドアは農園だね」などと言って。
(作家・立松和平さんのことば『日経ECO21』日経ホーム出版より)
 
●残すのは、足跡だけ。(ボーイスカウトの教え)
 
●行きづまり、行き暮れる日本。その将来を見通す場所はどこだろうか。
逆説的にきこえるかもしれないが、それは日本の中の小さな場所、小さな村ではないかと思う。
 
これまでは東京が、世界や日本を見通すには一番、見通しのいい場所であったが、今は一番将来が見えにくい場所になってしまった。
そこから最も遠い小さな村が、次の日本を考える一番見晴らしのいい場所に思える。
(地元学提唱者・結城登美雄さん(民俗研究家)のことば。
 
●「さくらの はなびら」詩・まどみちお
 
えだを はなれて
ひとひら
 
さくらの はなびらが
じめんに たどりついた
 
いま おわったのだ
そして はじまったのだ
 
ひとつの ことが
さくらに とって
 
いや ちきゅうに とって
うちゅうに とって
 
あたりまえすぎる
ひとつの ことが
 
かけがえのない
ひとつのことが
 
●「くまさん」詩・まどみちお
 
はるが きて
めが さめて
くまさん ぼんやり かんがえた
さいているのは たんぽぽだが
ええと ぼくは だれだっけ
だれだっけ
 
はるが きて
めが さめて
くまさん ぼんやり かわに きた
みずに うつった いいかお みて
そうだ ぼくは くまだった
よかったな
 
●「ゆきが とける」 詩・まどみちお
 
すいしゃが
こっとん こっとん
ゆきが とける
 
きの めが
ぽっつり ぽっつり
ゆきが とける
 
じぞうさんが
こっくり こっくり
ゆきが とける
 
●結局、人は命にしか感動しない。
その瞬間にめぐり合わないと高揚しない一期一会が必要なんです
(愛知万博を手がける建築家・環境デザイナー彦坂裕さんのことば・
朝日新聞2005年1月29日土曜日版「be」より)
 
●立っている場所を深く掘り下げよ。そこに泉が(ニーチェ)
 
●環境を守る・・・ということは、基本的には命を守ることであり、地域に根ざした文化を継承する心を守ることであり、われわれの遺伝子を守ることである(横浜国大・宮脇昭さんのことば)
 
●君は、コペルニクスの地動説を知っているね。
コペルニクスがそれを唱えるまで、昔の人は、みんな、太陽や星が地球のまわりをまわっていると、目で見たままに信じていた。
これは、一つは、キリスト教の教会の教えで、地球が宇宙の中心だと信じていたせいもある。
しかし、もう一歩突きいって考えると、人間というものが、いつでも、自分を中心として、ものを見たり考えたりするという性質をもっているためなんだ。
 
まず肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。君が何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもゴマ化してはいけない。
そうして、どういう場合に、どういう事について、どんな感じを受けたか、それをよく考えて見るのだ。
そうすると、ある時、ある所で、君がある感動を受けたという、繰りかえすことのない、ただ一度の経験の中に、その時だけにとどまらない意味のあることがわかって来る。
それが、本当の君の思想というものだ。
(吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』より)
 
●鳥雀は樹の深きに集まる
(人間の尊厳を黙って見つめる大樹のもとに、鳥は安らぎを求めて集まってくるという意味・
中国の古くから言い伝え)
 
●「蜂と神さま」 詩・金子みすゞ
 
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀(どべい)のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
 
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。
Vol.196
春風と虹

 
文・加藤泰子さん(奈良在住/里山ペンクラブ会員)

2月13日、私は大阪から綾部へと車を走らせていました。
天気予報は、雪。

雪の降る季節に自分で運転して日本海側まで行ったことのなかった私はどうしようか当日の朝まで悩んでいました。

でも、今日なら行ける!という確信があったので友達を誘って、綾部に向かうことにしました。

2月11日から13日まで、綾部で「綾部春風展」が開催されていました。
お知らせで大好きな作家の方のお名前を見て、昨年、奈良での個展の時にお会いして、楽しい時間を過ごさせていただいた私にとっては、またその颯爽とした笑顔にお会いしたくて今回はぜひとも綾部に行きたかったのです。

車を走らせていくと、天気予報は幸運にもはずれて雪は降っていませんでした。
山間部の道端や屋根に少し残っているくらいです。
街からの景色の変化を楽しんで、綾部に着くことができました。
お知らせに書いてあったグンゼ博物苑の駐車場には、たくさんの車が止まっていました。
そして、春風展の行われている「集蔵」の中ではちょうどミニコンサートが開かれていました。
集ったお客さまたちも、一緒に歌われています。
そして、作品がおかれている机に目を落とすとふわふわしたあたたかな明かりの大石明美さんの作品や、手のひらにおさまるころんとした小花模様の湯呑みや精緻な描写の江戸時代の人々のお人形を作られる森周三さんの作品、涼しげで毎日の食卓に活躍しそうな海老ヶ瀬保さんのお皿など新たに出会う作家さんたちの作品が机に壁にいっぱいです。
集った作家さんの数は50人近く!

こんなにたくさんのアーティストの方々が丹後、丹波地域にいらっしゃったのか!という思いと、何かをきっかけに集まるとなれば、こんなにたくさんの方たちが集うのかと
そのつながっていく糸のしなやかな強さに、とてもあたたかで心強いものを感じました。
いろいろな作品を見ていたら、大好きな作家さんが私をみつけて話しかけに来てくださいました。
変わらない素敵な笑顔。私のことも、覚えていてくださるなんて!
お会いできて、本当によかった!とてもとても、うれしかったです。
その方の作品は、奥のほうに並べられていましたが、惜しくも全て売約済み。
今度個展をされるときまで、今持っている器を大切にしながらずっとずっと楽しみに待っていようと思います。

昼頃から降っていたみぞれも上がり、帰る頃には、雨雲が晴れた空から明るい光が射し始めていました。そして偶然にも、まるで道から天に昇るような虹を見たのです。

人は、昔から虹に希望を感じてきました。
この虹は、希望にあふれる新たな世界の始まりを教えてくれたような気がします。

創る喜び、あたたかな人のつながり。
小さな決心がもたらす、よろこびの出来事。
また、綾部で大切なことを感じることができました。
ここちいい春風に顔を上げたくなる季節も、もうすぐそこまで来ています。



●加藤泰子さんのプロフィール
2004年春、正食協会の料理教室を卒業。
有機野菜のおいしさにひかれ、自分で作りたいと新規就農者研修を受講。
マクロビオティックによって、食べ物と人との関係に目覚め、東洋医学、ホリスティック医学にも興味を持つ。
日本の伝統食や雑穀料理、アジアの国々の料理に出会い世界の食文化や健康法に興味を抱いて、ただいま研究中。
田舎に住みながら、農や食を大切にされている方々を訪ね歩き、本を書きたいという夢を抱いている。

●加藤さん、尊いエッセイをありがとうございました!
みんなの想いが重なった春風展、すてきでしたね。
きっと虹が祝福のために出てくれたのですね。(塩見 直紀)

●里山ペンクラブについて
「旅人がエッセイを残してくれるまち」をめざして、いま大事だと思うことと綾部ネタと。それを交えて、メッセージ。
会則は特にありません。ただただ楽しむこと、のみです。
ぜひエッセイで綾部を応援ください!(事務局)
参考・ウィークリーメッセージ(VOL.144)
Vol.195
なんちゃって☆石窯ピザ

 
文・加藤輝美さん(京都府舞鶴市在住)
 
 
昨年、里山的生活メイルニュースに載せてもらった『窯焼きピザは薪をくべて』という本に出会ってから、自分も作ってみたいと思いつつ、時間だけが過ぎていましたが、今年のお正月にやっと、実家で簡易窯作りを楽しんできました。


 
窯を作ってみた感想はというと、
 
「こんなに簡単に、こんなにも美味しいピザができるなんて!
しかも、材料代もあまりかからない」でした。
 
それに、一番はなんと言っても「楽しい!」のです。
 
簡易窯もいろいろあるのですが、私たちが作ったのは材料が、ブロック4個、普通のレンガ30個くらい?(正確にはわからないです)、少し大きめの鉄板1枚だけです。
 
作り方は、少し土を掘って、ブロックを囲うように並べる(数は窯の大きさによる)。
 
その上にレンガを積んでいく。形は適当なのですが、熱がこもりやすいように、何度かやってみるといいと思います。
 
天井の部分に鉄板を乗せ、全体に土をかける。
ピザを出し入れする部分の蓋(扉)もないので、レンガを置いて代用。
 
これで、大体の作業時間は1時間くらいです。
使い終わったら、簡単にまた元通りになるので、ちょっとした場所があればいつでもOKです!!
 
冬は、土が冷え切っているので、今回は2時間くらい薪を燃やしました。
そのあと、薪を燃やしながら、ピザを2皿ずつ10枚ほど焼きました。
隙間もいっぱいなのですが、割りと早く焼けました。
 
ピザは、いつも天然酵母で作るのですが、簡易窯の時は、「楽に楽しく」やりたいので、
インスタントサフ(イースト)で作りました。
これで、窯作りもピザ作りもしっかり楽しめます!
 
実家でも“青空かふぇ”です。近所の方もお呼びして。
寒くても、みんな笑顔でした。
心から楽しめた1日でした。
 
作っていて、これはもしかして?里山ねっとさんで、「簡易窯ピザ楽しみ倶楽部」部員募集なんて、いいかも〜。
 
里山でも楽しめたら、いいなぁ〜と考えたら、またワクワクしてきました。
いかがですか?
 
●加藤輝美さんのプロフィール
 
舞鶴市在住。今、一番の興味あることは「食」と「スピリチュアル」。
正食協会でマクロビオティックを学び、2004年春 師範科卒業
お味噌や梅干、自家製酵母のパン作りなど、手作りが大好き
将来、石窯のある木の香りいっぱいのパンかふぇを夢見ている。

 
レイキ、瞑想などを受講し、日々への生活に取り入れている。
心がけていることは、衣食住・心・言葉・遊をシンプルにすること。
 
これから、心と体と食の繋がりを、いろいろな角度から学び
自分の心の中にあるものをカタチにして、外にも伝えていきたい、デス。
 
●加藤さん、すてきなメッセージをありがとうございました!数えてみると、ご夫婦で5度の投稿です!
日本のあちこちで、小さな石窯に煙があがり、おいしいピザやパンが焼かれるといいですね。21世紀・日本の1つの未来像ですね!
(文・塩見 直紀)
Vol.194
里山的生活スタイル

 
小学館の人気雑誌『サライ』で新連載「二十四節気 暮らし暦」が始まりました。
 
時代はますます二十四節気だったり、和暦な方向へ向かっていますね。
 
里山ねっと・あやべでは、「二十四節気」の日に「里山的生活メイルニュース」を発行していて、春分の日で、丸3年(72号)となります。
 
創刊は2002年4月4日。
 
いま、あらためて振り返ってみると二十四節気の日に発行するようになったのは3号(立夏・5月7日)からのことなのです。
 
二十四節気の日に発行するということはいまでは「里山的生活メイルニュース」の
アイデンティティみたいなもの、型となり、とっても大事なキーワードの1つとなっているのですが、
 
創刊当時は「不定期刊」としていたので、いろいろ模索していたのですね。
 
最大の心配事は、もちろんネタが続くかなあ?ということでした・・・。
 
でも、綾部に落ちているローカルなものにうまく「光」を当て、時流、潮流という見えない「風」をつかめば、
 
「21世紀の価値」として、自信をもって提案できることを学びました。
 
二十四節気の日に発信するというスタイル以外に里山的生活メイルニュースの特徴は他にないかなと探ってみると
 
大都会で読んでくださっている方からいただいたお手紙にそのヒントがありました。
 
めまぐるしいハイスピード時代にこの綾部から、里からのスローな風といまとっても大事なことをメッセージとしてお届けしていたようなのです。
 
二十四節気発信×スローなリズム×いま大事なこと。
 
こうしたことを意識していけば、独自性を高めていけば、それに応じてくださる方との出会いがもっともっと増えていくのかもしれないなあって次号を編集しながら思うのでした。
 
おかげさまで、2月18日の「雨水(うすい)」で70号となります。
 
次の時節が待ち遠しくなったり、季節の変化に敏感になったり・・・。
 
とにかく、
里からの風がここちよく、みなさまの何かのお役に立てれば幸いです。
 
2月9日は旧元日。
すてきな再出発の日にしていきましょう。
 
新月がいつも新しい月のスタートだなんて、すてきな文化だったのですね。
 
(文・塩見 直紀)
Vol.193
あなたは結び目であって

 
古今東西の先人のことばには、21世紀の生き方、暮らし方のヒントがあります。持続可能で多様性にあふれる新世紀のみんなの知恵にしたく、現在、ホームページでは約300のことばを公開中です!
 
こころをこめて、未来をひらく里山系のことばを新しく15個、贈ります。
 
遠くて綾部に来られない方も訪れて元気になれる、希望のホームページになれたらうれしいです。
 
里山系の言葉が、みんなの心の財産になるよう、シェア(共有)していきましょう!すてきな言葉が見つかったら、ぜひお教えください。
「1000」のことばが目標です。
 
 
●あなたは結び目であって、その結び合わせによって存在している
(サン・テグジュペリのことば)
 
●哲学は驚くところから始まる(ソクラテス)
 
●たいていの人の心の中には、若死した詩人がいる。人は詩人に先立たれてしまうのだ
(サント・ブーヴのことば)
 
●宇宙とはたくさんのシナジーの集合体が生み出すシナジー
(バックミンスター・フラーのことば)
 
●すべての行動を単純に自然に行う−すなわち茶の湯の目的
(岡倉天心のことば)
 
●心ここにあらざれば、視れども見ず、聴けども聞かず、食らえどもその味を知らず
 
●汝の宝のあるところに汝の心もあるべし(聖書)
 
●人間の好奇心というのは人間の脳が持つ根本的な属性のひとつ。
人間の脳というのは何か不思議なことがあったら、生物としてそれを知ろうとする
(利根川進さんのことば)
 
●創造とは「Why?」と自分自身にたえず問いかけて、
自分でそれに答えてゆく孤独な営み(清水博さんのことば)
 
●真理は単純で美しい(アインシュタイン)
 
●よく見れば薺(なずな)花咲く垣根かな(松尾芭蕉)
 
●宇宙を認識したければ、汝自身を見るがよい
人間を認識したければ、宇宙を見るがよい
(ルドルフ・シュタイナー)
 
●ゆっくり歩くものが遠くまで行く(ブルガリアのことわざ)
 
●他人の知恵では遠くへ行けない(ロシアのことわざ)
 
●牛乳を配達する人間はこれを飲む人間より健康である(西洋のことわざ)
Vol.192
世界で1つの手づくりマップ

 
ホテル綾部(綾部市味方町)に、すてきな手づくりマップが置いてあります。
 
綾部を旅されるときは、ぜひ入手してほしいマップだなあって思っているのですが、
作者はというと・・・ホテル綾部社長の町井且昌さん
(里山ねっと副代表、NPO法人由良川流域ネットワーク副理事長)。
 
いいなあ、よくできているなあ
 
とながめていたら、ふと、大阪で出会った1枚の地図を思い出しました。
 
それはアウトドアメーカーである「モンベル」のお店に貼ってあった新聞紙大(A全)の「屋久島」の白地図です。
 
地図の横には、ペンがぶらさげてあり、屋久島について、「自由に書き込んでください」とメッセージがありました。
 
ぼくも3度ほど、旅したことがあるので書き込んでみました。
 
すでに、たくさんの人が、屋久杉のことやウミガメが産卵する浜辺のこと、海中温泉やこだわりの宿のこと、主人のこと、旅人や鹿、猿との出会いのことなど、いろいろ書き込んでいました。
 
それぞれの屋久島の旅の思い出がそこに記されているのです。
 
想いがどんどん積もって、輝きを増していく世界で1つの屋久島マップ。
 
ほんとうにすてきな地図でした!
 
ぼくは町井さんの地図にもそれを感じたのです。
 
町井さんが大好きな綾部(人や場所など)を書き込んでおられて、ああ、町井さんは綾部が好きなんだなってとっても伝わってくるマップです。
 
21世紀の地図をつくるなら、きっとこんな感じですね。
 
綾部もどこかに、白地図をはっておこうかな。
 
(文・塩見 直紀)
Vol.191
写真に残す 心に残す 

 
文・加藤 泰子さん(奈良在住)
 
大晦日の冷え込みから、本格的な冬になったのか私が住む奈良でも少し寒いなと感じた日には、雪がちらほらと舞っています。
そんな日は、外に出ずに家でできることを。と思いお部屋の掃除と写真の整理をしていました。
小さなアルバムからまとめようと写真を取り出していたら、いろんな写真が出てきました。
 
そば塾でみなさんと記念に撮った写真。
農家民泊で蕎麦の種をいただいた八木さんご夫婦と写した写真。
石窯パン焼きをしているところにおじゃました写真...。
綾部での思い出の写真がたくさん出てきました。
 
「そうそう、この時は暑くて竹を切るの大変だったよね。」とか
「八木さんちに泊まった時は、星がとってもきれいだったよね。」
ってダンナと話したりして。
それから、写真では残していない風景も、よみがえってきたりもして。
とてもきれいな夕映えの山々。
にぎやかなお祭りの行列。
風が渡ってゆく緑の田畑。
出会わした時には「今、カメラを持っていたら!」と思ったりもしました。
 
心の中に残る思い出、綾部の風景。
もっと、カタチにしたかったなぁ。
 
素敵な風景や人々の笑顔。
もし、とっておきの写真を持っている方がおられたら里山ねっとのHPにある「ココロの旅 フォトミュージアム」に送ってみられては、いかがですか?
私も、お天気と時間が味方をしてくれたらここから一枚撮りたいな!と思っているところがあります。
それは、あやべ温泉近くの..。
それ以上は、ナイショです。
 
掃除もできた部屋に、里山ねっとでダンナと並んで撮った写真を居間の目にするところに貼りました。
いつも綾部がそばにあるように..。
 
 
●加藤泰子さんのプロフィール
 
2004年春、正食協会の料理教室を卒業。
有機野菜のおいしさにひかれ、自分で作りたいと新規就農者研修を受講。
マクロビオティックによって、食べ物と人との関係に目覚め、東洋医学、ホリスティック医学にも興味を持つ。
日本の伝統食や雑穀料理、アジアの国々の料理に出会い世界の食文化や健康法に興味を抱いて、ただいま研究中。
田舎に住みながら、農や食を大切にされている方々を訪ね歩き、本を書きたいという夢を抱いている。
 
●加藤さん、2005年初エッセイをありがとうございました!
いままで191のエッセイがあるのですが、わが拙文を除くと加藤さんが1番寄稿くださっていました。今年も里山ペンクラブの主筆として、よろしくお願いします!夢がどんどん叶うすてきな1年でありますように!
ありがとうございました!(塩見 直紀)
 
●第4回あやべ観光写真コンテストについて(作品募集)
 
綾部市観光協会では、行催事、伝統祭事、名勝旧跡、自然風物詩など、綾部の四季を通しての、観光の魅力を写真にと「輝くあやべ・再発見」をテーマに下記の観光写真コンテストをおこなわれます。
詳細は下記のとおりです。市外の方も奮ってご応募ください。
 
応募受付期間:平成17年1月4日(火)〜1月31日(月)
 当日消印有効・持込可
作品の規格:カラープリント4ツ切(ワイド4ツ切可)。
 単写真で未発表のもの。第3回よりデジタル写真も可となりました。
 デジタル写真は規定のサイズのプリントで応募のこと。
表彰:大賞1点、特選6点、入選10点など。
主催:綾部市観光協会
 
お問合せ:あやべ観光案内所内「あやべ観光写真コンテスト係」
所在地:JR綾部駅前(南口)
電話:0773−42−9550
備考:応募の際は応募票のついた募集チラシを観光案内所で入手してください。または綾部市観光協会のホームページ
http://www.ayabe-kankounet/photocon03.htmlまで。

 

Vol.190
交流が増えると・・・

 
2004年のクリスマスの日、神戸の徳平章さんが里山ねっとに遊びに来てくださいました。
 
徳平さんは2001年夏の森林ボランティア発足以来、綾部へ200回以上、足を運んでくださっていて、
 
森林ボランティアの中心メンバーの一人、「超常連さま」です。(最近、事務局で徳平さんの「殿堂入り」を考えています・・)
 
年賀状の話題になったとき、今年も里山ねっとつながりでいっぱいいい出会いがあったので出す年賀状もまた増えたんですよ、とのこと。
 
なるほど、そうですよねって、いったときです。
 
そうか!
 
遅まきながら、ぼくはあることに気づいたのでした。
 
それは、交流(都市農村など)が増えると、年賀状も増えるということ。
 
風が吹けば桶屋がもうかるじゃないけれど、交流が増えれば、郵便局がもうかるかも、なのです。
 
森林ボランティアやパン焼き、田舎暮らしなど「テーマ」で出会うと、人は一気に、旧知の仲になってしまう、のですね。
 
「人生にテーマがある」ということはいまの時代、とっても大事なこと。
 
都市在住の方々のことをよく「風の人」といいますが、風が吹くと、田舎も何かが変わり始める。
 
そんなことを予感した次第です。
 
年賀状は変わり始めたものを見せてくれるひとつのカタチ。
 
「起こる」の「起」という漢字は「己が走る」と書きます。
 
今年も日本のキーワードの1つは「(自己)変革」。
すてきな風を各地で起こしていきましょう!
 
2005年も綾部から、いまという時代に「いちばん大事かな」って思うことをメッセージできたらうれしいです。
 
本年もよろしくお願い申し上げます。
 
(文・塩見 直紀)

Vol.189
半径400メートル

 
古今東西の先人のことばには、21世紀の生き方、暮らし方のヒントがあります。持続可能で多様性にあふれる新世紀のみんなの知恵にしたく、現在、ホームページでは約300のことばを公開中です!
 
こころをこめて、未来をひらく里山系のことばを新しく15個、贈ります。
 
遠くて綾部に来られない方も訪れて元気になれる、希望のホームページになれたらうれしいです。
 
里山系の言葉が、みんなの心の財産になるよう、シェア(共有)していきましょう!すてきな言葉が見つかったら、ぜひお教えください。
「1000」のことばが目標です。
 
 
●自分の周り半径400メートルにあるものを味わい尽くすだけでも、一生楽しむに十分足りる(日本青年会議所第53代会頭・米谷啓和さんのメッセージ文・JC PRESS「WE BELIEVE」2004年12月号より)
 
●私たちの身の回りに生きている植物には、ちょっと意識を変えるだけでおいしく味わえて、体も癒してくれるものがたくさんあるのよ。日本はもともと世界有数の豊かな植生を持つ国で、知恵を使って生活できるということは、なんとも有難いものだとばあちゃんは日々喜びを噛みしめています。(綾部に移住し、自給自足の暮らしをしながら、摘み草と食養料理の指導にあたっておられる自然食研究家・若杉友子さんのことば・『月刊 湧(ゆう)』地湧社・2004より)
 
●「道程」 詩・高村光太郎
 
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた広大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため
 
(『少年少女のための日本名詩選書 高村光太郎』
萩原昌好編・あすなろ書房・1991)
 
●「冬が来た」 詩・高村光太郎
 
きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹の木も箒(ほうき)になった
 
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
 
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
 
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た
 
(『少年少女のための日本名詩選書 高村光太郎』」
萩原昌好編・あすなろ書房・1991)
 
●歩くことは、祈ることなんだよ(田口ランディさんのことば)
 
●雪は天から送られた手紙(世界で初めて雪の結晶を人工的に作り出すことに成功した雪氷科学者・中谷宇吉郎さんのことば) 
 
●雪は人間の生活に害を与えるばかりではない。これを利用すればまたすこぶる有用なものである(雪氷科学者・中谷宇吉郎さんのことば) 
 
●環境は平和を守るための重要な要素です(長年アフリカの緑化運動に取り組み、2004年、ノーベル平和賞を受賞したケニアの環境活動家ワンガリ・マータイさんのことば)
 
●人は宇宙の心である。根底においては、天と地とすべての物事が私の身体である(王陽明)
 
●人間にとっての豊さを考えることと、地球にとっての豊さを考えることとは地続きの問題だ(北海道で富良野塾を開かれている倉本聰さんのことば・2004年11月23日付日経新聞より)
 
●教育の原点は、食べることを通して自己保存できる知恵を学ぶこと(フランスの思想家ルソーのことば)
 
●自然はけっして裏切らなかった/自然を愛したその心を(ワーズワース)
 
●植物の保全から人間の文化まで、さまざまな分野を関連づけて考える。個々の要素に分解するだけでは物事は理解できない。「関係性の思考」こそ重要である。(南方熊楠)
 
●目になれし 山にはあれど 秋来れば 神や住まむと かしこみて見る
(石川啄木)
 
●「ぼくが ここに」 詩・まど みちお
 
ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない
 
もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない
 
ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも
 
その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として

Vol.188
芝原さん、ルミナリエへ行く!

 
あるとき、ふと、里山ねっとがきっかけとなって、この綾部の里山を舞台に生まれる物語の数が「10000」になったらいいなあって思うようになりました。
 
10000の物語が生まれたらいいなと。
 
何人の人がこの地を訪れたか。
何がどれだけ売れたか。
もっと別の指標はないものだろうか。
 
そんなことを考えていて、ふとこぼれてきたのが、「10000の物語」というコンセプトです。
 
※詳細はウィークリーメッセージ(VOL.96/2003.03.18)
 
里山ねっとが生まれて、たくさんの物語が誕生していますが2004年はどんな物語が里山ねっと・あやべをきっかけに生まれたのかな。
 
師走のある日、うれしいメールが届きました。
 
「素のまんま」芝原キヌ枝さんのところで農家民泊体験をされた京都の楢崎さんからです。
 
楢崎さんとお友達の鈴木さんはなんと5度、芝原さんのもとを訪ねておられます。
 
そんななかで、とあるすてきなプランが生まれたそうです。
 
楢崎さんからのメールをご紹介しましょう!
 
***
 
こんばんは。
 
ご存知のこととは思いますが先日、「神戸ルミナリエ」にキヌ枝さんと行ってきました。
 
鈴木さんと素のまんまに泊まらせていただいたときにふとした会話から盛り上がった企画でした。
 
キヌ枝さんはとても雰囲気のよい都会的なカッコで京都駅に現れました。
 
ご本人は異次元に来た!都会に来たっ!
 
と繰り返しおっしゃっていましたが私たちより元気で好奇心旺盛でとても楽しくて素敵でした。
 
キヌ枝さんを通して、私たちも神戸やルミナリエを2倍楽しめたんではないかと思います。
 
単純に、友だちとふたりで出かけるよりも本当にひとつひとつ大切に楽しまれるその姿勢に私たちも刺激を受けたようです。
 
かんたんですいませんが、詳しくはキヌ枝さんからお聞きになるだろうと思い、私たちから見たキヌ枝さんの素敵さを急いで伝えたかったのです。
 
今日 買い物のときに、かぼちゃとゆずを買って帰りました。
 
季節や時間を大切にしようと思う気持ちも綾部に通い、キヌ枝さんとの交流でより強くなりました。
 
うちのわんこも綾部が大好きでキヌ枝さんが大好きみたいです。
1匹はキヌ枝さんを追い掛け回してました。
また近いうちにみんなで「素のまんま」に行こうと思います。
 
楢崎
 
***
 
楢崎さんからすてきな手紙が来たことを芝原さんに話しました。
 
そして、こう尋ねました。
 
「歌、詠まれたでしょ?」と。
 
なんとか聞き出した歌を添えます。
 
過疎地より出で来て歩むルミナリエ
     光と陰の表裏思いつつ
 
ルミナリエの光に酔いつつ大衆は
      みんな携帯かざして歩む
 
異次元の空間に遊びしルミナリエ
    鎮魂の思いかみしめながら
 
              (芝原キヌ枝)
 
***
 
2004年の暮れに生まれたすてきな物語。
田舎に来てもらったり、都会で落ち合ったり。
 
2005年もこころの交流がいっぱい生まれたらいいなあ。
 
人は人と出会うと、さらに輝きを増す、のですね。
 
(文・塩見直紀)

Vol.187
2004年 綾部の思い出

 
文・神田 正実さん(大阪在住)
 
ホームページで里山ねっと・あやべのことを知り、初めて綾部に行ったのが、今年の5月でした。
 
新緑がとてもきれいでした。
 
子どもたちが車の窓を開けて、田畑や山を見ながら「わあ〜きれい!良い香がする〜」 と言ったのを覚えています。
 
その後、田植え体験やそば塾参加で、計7回、綾部に行きました。
 
ふるさとの香と風景がたっぷり残っている綾部に行くと、ホッとします。
 
今年は綾部でいろんな人と出会い、いろんなことを体験しました。
 
思いつくままにあげてみると、
 
■体験は、
 
・田植え、稲刈り。
 
・あやべ里山そばそば塾(種まき、トラクター試乗、そばの花見、収穫、そばボーロ作り、餅つき、そば打ち)
 
・あやべ温泉で入浴(そば塾の皆勤賞として、入浴無料券とお米をもらいました)
 
・上林山荘泊(広い部屋だったので子どもたちといっしょに走り回りました)
 
・古民家を利用したラーメン&そば屋さん「の」(綾部市睦寄町)に行ったこと(囲炉裏があり、子どもたちが描いた絵を壁に貼ってあり、良い雰囲気だったので、また行きたいです)
 
 
■出会った人は、
 
・そば塾の同期生のみなさん。
 
・そば塾の地元サポーター(農作業のベテランのおっちゃんたちが優しくて、良い感じでした)
 
・須藤定平名人(綾部市淵垣町にある手打ちそば屋「そば匠 鼓」の店主)
 
・志賀政枝さん(そばボーロづくりの先生。80歳ですが、とても若く見えます)
 
・里山ねっと・あやべのスタッフのみなさん。
 
 
8か月の間に、これだけ多くの出会いと体験をしました。
 
 
来年また、綾部で遊ぶことをあれこれ考えると、今からもうワクワクしてきます。
 
田植え、川遊び、ほたるの鑑賞会、椎茸作り、パン焼き・・・。
 
お〜い『綾部』ちゃ〜ん、2005年もよろしく〜。
 
●神田正実さんのプロフィール
  
1964年、鹿児島県生まれ、大阪府在住。会社員。
測量技師&表示登記に関する法務コンサルタント。 
農のある暮らしをめざして、ただいま研究中。3児のパパ。
  
日々のめまぐるしい忙しさに、体力の限界を感じ「自分はこのままでいいのか?」と
疑問を持ち続けていたときに、綾部に出会う。
 
2005年5月、綾部の田んぼで、父子そろって、はじめての田植えを体験させてもらう。
 
里山ねっとでは「あやべ里山そば塾(第2期)」に参加。

Vol.186
村に光ファイバーがやってきた!

 
「インターネット回線と郵便局があれば
どこででもできる仕事をしています」
 
というのは地方に住む友人です。
 
そのお仕事とは・・・
 
世界で愛されているクマの人形を創る「テディベア作家」です。
 
インターネット回線と郵便局があればどこでもできる仕事って、すてきですね!
 
休日、里山ねっと・あやべに田舎暮らしを希望されている方がたくさん来られるのですが、「最近は、インターネットの環境はどうですか?」と尋ねられることがほんとうに多くなりました。
 
「SOHO(ソーホー・Small Office, Home Office)」という言葉が普通に使われる時代、
 
在宅で仕事をされる方が多くなったことによって移住の条件の1つとなってきているようです。
 
2004年11月27日、土曜日、我が家のパソコンが光ファイバーとつながりました。
 
地域リーダーが署名を集め、奔走。
 
そして、光がやってきたのでした。
 
そういえば、綾部に移住された映画の字幕翻訳家の永田若菜さんは「パソコンと宅配便があれば、仕事ができます」と話してくださったことがあるのですが、職住一体な新しいライフスタイルがこの地でも可能になってきているのですね。
 
光が差し込むことによって、どんな芽が出るか楽しみです。
 
みんながワクワクするような新しい何かが産み出されたらいいなあ。
 
(文・塩見 直紀)
 
※「テディベア作家」のよったんさんのHP
http://www1.odn.ne.jp/yottan_bears/

Vol.185
里山素材商品開発研究所

 
この世にはいろんな研究所があります。
 
大プロジェクトを担う世界的なシンクタンクから研究員がたった一人というスモール研究所まで実にさまざまです。
 
この綾部にも、研究所がいくつかあります。
 
私見(独断と偏見)ですが、以下は僕が選ぶ「綾部3大研究所」です。
 
綾部が創業の地であるグンゼ株式会社の「グンゼ研究所」
 
京都府立農業大学校に隣接している「京都府畜産研究所」
 
日本の林業の課題に取り組むNPO法人の「間伐材研究所」です。
 
研究所とは、それぞれのミッションがあり、自分たちのテーマに挑んでいるのですが、その多様性はなんとも魅力です。
 
1人1学習、1人1スポーツ、1人1ボランティアとかいわれますが、21世紀の日本がオンリーワン国家となるために、「1人1研究」というビジョンを掲げたらいいなあと思っています。
 
そんなことを考えるようになったある日、ふと、綾部にこんな研究所があったらいいなって思うようになりました。
 
それは・・・
 
「里山素材商品開発研究所」です。
 
その名の通り、この綾部にいっぱいある里山素材を活かして、魅力的な商品を開発する研究所です。
 
所長には、植物に詳しい里山アーティストの四方静子さんを迎えるのがいいかも、と勝手に構想しています。
 
植物を求め、裏道を軽トラで走り、すべてが宝の山に見え、わくわくされている植物大好きな、里山遊び大好きな四方さんならすてきな研究所に育ててくださることでしょう。
 
大好きなことがあると寝食を忘れて打ち込め、ほんとうにすてきなことですね。
 
1人1研究所時代。
 
実現はそんなに遠くないと僕は思うのです。
 
(文・塩見 直紀)

Vol.184
西小の二宮金次郎さん

 
里山ねっと・あやべがある鍛治屋町の山下時雄さん(大正元年生まれ)は昭和5年9月、車の免許を18歳で取得され、大阪、京都でタクシーの運転手をされていました。
 
運転をしながら、東郷平八郎さんや二宮金次郎さんの銅像や石像が必ず各小学校にあることに気づかれ、「母校の豊里西小学校だけがそれがない。何がなんでも像を贈ろう」と禁酒禁煙の思いで、お金を貯められました。
 
150〜160円を必死で貯め、ようやく石像の注文に至りましたが、完成を待たず21歳で出征。
 
昭和8年3月に完成、村と学校が除幕式を行ってくださるということで、一時帰綾し、列席されたといいます。
 
昭和23年の福井地震で倒れ、一部が破損しましたが、地域の方のご好意で修理され、今も私たちを見守ってくれています。
 
恥ずかしながら、数年前、山下さんが寄贈されたと初めて知りました。
 
若くしてよく志されたと、大変感銘を受けました。
 
11月3日の地元の菊祭りでは当時のことを直接うかがいました。
 
20歳でそんなことを考える人はもうこの国には少ないかもしれません。
 
山下さんの志を次の世代にも語り継ぎたいなって思い、ウィークリーメッセージでも紹介させていただきます。
 
里山ねっとを訪問の際には金次郎さん、ぜひ見てください。
 
(文・塩見 直紀)
 
※内村鑑三の『代表的日本人』でも紹介された二宮尊徳ですが、最近、再注目の動きがあります。
 
日本人の真の心がここにあると児童向けの出版社・童話屋から『二宮金次郎』(童話屋の偉人シリーズ・この人を見よ2)などが出版されています。

Vol.183
素材×調味料(組み合わせ)=∞

 

「料理の師」と呼ばせていただいているご夫妻が御岳のふもとに住んでおられます。
 
ときどき、綾部でも、野菜中心の料理教室を開いていただくのですがそれはそれはとっても“サプライズ”な料理教室です。
 
なぜかっていうと・・・。
 
参加者は一人一品、野菜や乾物など、家にある素材を持ってくるのがルールです。
 
師は集まった素材を見て、その日のメニューを決めます。
 
なかにはびっくりするような素材を持ち込む人もいるけど師はおいしい料理をなんなくつくってしまうのです。
 
チカラがないとできないこと、ですね。
 
いつも、その魔法、見とれています。
 
2001年、里山ねっと・あやべで「21世紀の生き方、暮らし方を考えるためのあやべ田舎暮らし初級ツアー」という長い名前のイベントを春と秋の2回、企画しました。
 
2泊3日、農家民泊型のグリーンツーリズムです。
 
企画して、大変だったのが「6回」のごはんをどうするかってこと。
 
農家民泊先の負担を減らすためにホスト家庭での夕食は1回(+朝2回)、もう1夕食(初日)は田舎料理のケータリングでウェルカムパーティ。
 
事務局もお昼の料理を受け持ったりしたのですが、そこへ救世主。
 
「夏編」に参加者された大阪の料理人夫妻が「秋編」にボランタリースタッフとして駆けつけてくださり、手料理を振舞ってくださいました。
 
打ち合わせをしていたら、「畑にある野菜や納屋にしまわれた収穫物、漬物、梅干しなど、田舎にある素材と味噌、醤油、塩といった基本調味料だけで、即興で何でもおいしいもの、つくってあげるよ」といわれ、びっくり!
 
素材と調味料と技が加われば、なんだってできちゃうのですね。
 
素材×調味料(組み合わせ)。
 
地元の素材 meets 都会の料理人。すごいなあ。
 
都会の参加者も地元の受け入れ側も大満足のおいしい料理ができました。
 
グリーンツーリズムって、地元がつくるものと決まっているようだけど、双方に刺激があることも組み合わせ次第でできちゃうんですね。
 
大事なことをいっぱい学んだイベントでした。
 
以来、僕の胸には
 
「素材×調味料(組み合わせ)=∞」
 
という公式が宿っているのです。
 
(文・塩見 直紀)

Vol.182
里飾(re-syoku)

 
里山ねっと・あやべのスタッフになってよかったなあって思うことはたくさんあるけれど、その1つは毎月、地元250軒(5自治会・旧豊里西小学校区)に「里山ねっと通信」という紙媒体を各戸配布したこと。
 
これがなかなかよかったのです。
 
届けるという口実があると、ポストがある玄関(庭先)までいけちゃいます。
うかがうと、玄関前には、小豆や梅が干されていたり、いろんな発見!
 
何かを届けるということがないと、そんなところまでうろうろできないのですね。
当たり前だけど。
 
当時は3人のスタッフで手分けしてまわっていたのですが、急用で行けなくなったスタッフのかわりに、250軒を1人でまわったことがあるのですが、旧小学校区をひとりですべてまわるってことはほんとうに大きな収穫がありました。
 
庭先学。
 
師とお慕い申し上げている「里地ネットワーク」の事務局長竹田純一さんに「地元学」をお教えいただいたとき、「地元の人でも用がないとそこ(聖地)には行けないよ」って
言われていたのですが、ほんとうにそうです。
 
「大事な感覚」は、1年以上続いた配布のとき、得たって感じです。
 
人生で必要なことは「幼稚園の砂場」で学んだというベストセラー本がありますが、ぼくのそれは「地域の小道や庭先」だなあって思います。
 
夕方はバイクで地元を走るように、自分を仕向けているのですが、いつものように旧校区をカブ(バイク)で走っていると、いいなあと思う「オブジェ」に出会いました。
 
小屋に立てかけられた2個の大八車の車輪です。
誰が何のためにそれを置いたのか。
何ともいえない存在感。
強烈なメッセージです。
いいなあ。
 
最近では、田舎でも、使わなくなった臼(うす)を玄関に置き、花を飾ったり、つる編みをかけたり、そんな家が増えていて、里もなんだかいい感じです。
 
あと半月もすれば、街はクリスマス一色、「電飾」の季節です。
 
ふと、心の中で「里飾(りしょく)」ということばが生まれました。
 
古きよきものに光をあて、現代風に再生・活用され、暮らしと一体化するようなローテクな飾り。
 
そんな飾りでいっぱいの里。
歩くのが楽しい里。
日常がアート・トリエンナーレな里。
 
僕にとっての「すてきなビジョン」が1つ生まれました。
ちなみに我が家の里飾は・・・。
 
(文・塩見 直紀)
※里飾(re-syoku)の「re」ですが、21世紀のキーワードである「re(再び)」を入れてみました。
リフォームやリメイク、リサイクル、リシンキング・・・の「リ」です。

Vol.181
綾部の里山

 
文・田嶋 麗さん(川崎市在住・小学校4年生)
 
「あっ!!ホタルがいたよ。」
「えっ、どこどこ?」
「ほら、あそこ!!」
「あっ、ほんとだ。」
 
私達は綾部の上林川(かんばやしがわ)の上流にいます。
ホタルはまだ時期がはやいのであまりいません。
 
私とお母さんと、お母さんの音楽の仲間で、6月6日に綾部の里山に農泊しました。私達は4日からコンサートのために京都に来ていました。長岡京と綾部でコンサートをしました。
お母さんが綾部市のことをパソコンでいろいろ調べているときに「農泊」のことを見つけました。
      
「農泊するとホタルが見られるし、ふつうの農家に泊まるんだよ。」
「えっ、本当?行きたいなぁ。」
「じゃあ、そうしよう。」
と話が進みました。
 
私達が泊まった農家は、芝原キヌエさんの家です。
綾部の駅からバスで40分くらいかかって、しかもそこからまだまだかかるところです。
このあたりの住所も芝原といいます。
なぜかというと、芝原さんの先祖が、なんと戦国時代のころからここに住んでいるからです。
 
近くの山には、「芝原」と書いてある石ひがたててあります。
石ひの下には、よろいやかぶとがうまっていると伝えられています。
もし今が戦国時代だったら、
「ははぁ!!芝原様。」
と土下座しなくてはいけないかもしれません。
 
ここは里山です。けいたい電話もつながりません。
スーパーやコンビニもありません。
でも、シカやクマ、サルなどがすむ山があります。
源氏ボタルやカジカのすむ川があります。
 
私が一番うれしかったのは、初めて自然のホタルを見て、カジカの声を聞いたことです。カジカの声を聞いて、びわ湖のかいつぶりを思い出しました。
 
「コロロ、コロロ。」
ときれいな声でした。ホタルは成虫だけではなく、さなぎや幼虫も光るそうです。土手にくっついて動かない光はきっとさなぎだと思いました。
もっとホタルがいるころにまた来たいと思いました。
 
芝原さんの家も、とてもおもしろかったです。
土間があったり、五右衛門ぶろがあったりしました。
家の外にトイレ(せっちん)があって、モチの木もあったのでまるで学校で習った「モチモチの木」の話の中にいるようでした。
 
芝原さんは70才位です。今はひとりで住んでいます。
おじいさん(註 だんな様のことらしいです)は3年前に病気でなくなりました。
芝原さんは、いけばなを教えたり、畑で野菜をつくったりしています。
 
芝原さんは自分の好きなことは自分でしています。芝原さんは一人で住んでいるけれども、とても元気で楽しそうです。
すごいと思います。きっとおじいさんが山のどこかにいて芝原さんを元気づけているのだと思います。
芝原さんに、いつまでも元気でいてほしいです。
里山を守ってほしいと思います。
                    
●田嶋 麗(うらら)さんのプロフィール
 
1995年生まれ 川崎市多摩区在住 市立の小学校四年生
 
WWFジャパンジュニア会員。趣味は読書。絵を描くこと。きのこ狩り。
将来の夢は絵本作家になって、森のなかで暮らすこと。
または、自然保護団体で働くこと。
アマゾンに棲む幻の鳥、ケツァールをいつか見てみたい。
 
 
作文が得意で、毎日小学生新聞などに幾度か作品が掲載される。
 
いつもワラビーのようにぴょんぴょんとびはねている野生児です。
 
※田嶋さんのお母様は「プルミエ」というグループでピアノと作曲を担当。
バリアフリーコンサート「みるコンサート物語」で全国をまわっておられ、6月6日は、綾部の京都府中丹文化会館で公演をされました。
そして、メンバー3人と、その家族で農泊体験をしました。
 
●田嶋麗さん、素敵な旅のエッセイをありがとうございました。
里山ねっと・あやべ初の出来事である小学生の農家民泊体験記、うれしかったです。
将来の夢、みんなすてきですね。すべて実現しそうです!
これからもメッセンジャーとなって、すてきな世界を導いてください。
尊いメッセージをありがとうございました!(塩見直紀)

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※このコーナーでは週一回、里山ねっと・あやべからのメッセージをお送りします。
ぜひご意見をお聞かせください。(事務局 塩見直紀)


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