●バックナンバー141〜160

Vol.160
情報発信する廃校たち



綾部のまわりに、情報発信する廃校舎を活用したすてきなスペースがあります。

「NPO法人 地球デザインスクール」(京都府宮津市)
http://www.e-ds.jp/

「篠山チルドレンズミュージアム」(兵庫県篠山市)
http://www.city.sasayama.hyogo.jp/children/index.html

「風音(ふうね)」(福井県小浜市)
※カフェ&ギャラリー、クラフトショップ(+木工家のアトリエ) 
http://www.fuku2.co.jp/huune.html

そんな素敵な「元学校」に出会って、「情報発信する廃校たち」ということばが生まれました。

里山ねっと・あやべのホームページのトップページには「工事中」として、以前から、そんなことばを入れてきました。
いつか大きく育てたいと思っているコンセプトです。

廃校と情報発信。
廃校と情報発信って、正反対じゃないの?

情報発信する廃校って、まったく関係がなさそうなのに、どうして?
そう思ってもらえるとうれしいです。

ある教育学者がこんなことを言っておられました。
いままでの教育は「受信偏重型」だったけど、
これからは「発信型教育」になるであろうと。

もちろん受信あっての発信だけど、社会に、世界に向けて積極果敢に発信していくことを前提とする教育というものが求められる時代になる。
そんなメッセージだったと思います。

子どもの数が減って、学校が統廃合になっていく。

統廃合後、学校は新しいいのちを得て、発信基地となっていくという不思議。

廃校となった校舎という器に魂が入れば、新しい物語が始まっていくのですね。

21世紀の生き方、暮らし方を考えるための情報発信。
里山ねっと・あやべから、発することができたらいいな。

(文・塩見 直紀)

Vol.159
出会える「仕掛け」



文・前川正人さん(大阪在住)

私は、カヤックを楽しむために由良川に通うようになって、10年あまりになります。
時には毎週綾部に来ていながら、なぜか綾部の人と知り合うことはありませんでした。
今年の2月に里山ねっとあやべを訪ねて、スタッフの塩見さんと知り合ったのが最初です。

週末の由良川には、カヤッカーが多いときには20人くらい来ています。
なのに、地元の方でカヤックをされている人のことを聞いたことがあまりありません。
大抵は、京阪神あたりの都会から2〜3時間かけて来ています。

行動パターンとしては、ほぼ全員が日帰り行動で、午前10時か10時半に河原に集合。早速川に入ってしまい、昼過ぎか夕方近くまで川の中で遊んでいます。
川から上がると、すぐ帰ってしまうか、帰路の喫茶店で仲間とダベってから帰る。

川の上には綾部人がおらず、綾部の人と触れ合える機会というものがないのです。
だから、毎週のように綾部を訪ねても、ひとりも綾部人と出会うということがない。
これは、とっても残念なことです。

綾部の人にカヤックという楽しみを知っていただきたいな、と思います。
すぐ目の前に楽しめるフィールドがあるのですから、試してみないともったいないです。
綾部在住のカヤッカーがたくさん誕生してほしいと思います。

そうすれば、由良川で、綾部の人と都会の人が出会うきっかけが生まれる。
川から上がった後、綾部のカヤッカーの家に立ち寄ることが習慣になるとか。
やがては、家族ぐるみでの交流が生まれるかもしれない。

カヤッカーが気安く立ち寄れるような場所(施設・店など)が綾部の町にはないのです。
そんな場所も、できるといいな。
それも出会いのきっかけになるかも知れません。

駐車場が広くて、ベンチや日よけがあって、ダベっていられる居心地の良い空間がある。
わざわざ喫茶店に行かなくても、そこでカヤッカーはゆったりとした時間を過ごせる。
地元のにいちゃんが「カヤックはじめたいんだけど」と相談を持ちかけてきたりする。
その横には、おしゃべりのおばちゃんがお弁当やお茶を売ってるような売店がある。
待ち合わせを兼ねてそこを尋ねたカヤッカーは、おばちゃんと話をしてから弁当を買う。

「フネに積みにくいから、小さめの弁当がほしいんだけど」「んじゃ、今度作ってみる」
なんて会話が聞こえてくる。

その横には、綾部の野菜や名産品を売ってるコーナーがある。
そこには日に焼けた農家のおっちゃんが、手塩にかけた野菜を売っていたりする。

毎回そこで野菜を買っているうちに、おっちゃんとも顔なじみになる。
そのうちに、おっちゃんの畑に招待されて、子供を連れて野菜を引き抜きに行ったりする。

多くの人にとっては、出会うために、人と人が出会える『仕掛け』が必要なのです。
里山ねっと・あやべもそのひとつではありますけれど。

そんな「仕掛け」のたくさんある町に綾部がなったらいいな。
カヤックだとか、農家民泊だとか、そういう具体的な行動目的ではなくてもいい。
単に「何かと出会う」ためにも、都会から人が来ていい町。
ふらっと来ても、何かの出会いが期待できる町。

「こちらの名物は何ですか?」
「綾部の名物はね、『出会い』です」
と胸を張っていえる町に、綾部がなったらいいな。

「出会い系田園都市あやべ」万歳!

(追伸)
私はカヤックの指導者でも、上級者でもありませんけど、地元の方で「今年はカヤックをはじめてみたい」とおっしゃる方がおられたら、相談に乗ります。

メールでmasato@maekawa.comまでご連絡ください。

●前川正人さんのプロフィール
由良川に、時には毎週のように通うカヤッカー。
本業は映像クリエーター。

●前川さん、「1パーセント理論」(VOL.153)に続き、すてきなメッセージをありがとうございました!「出会い系田園都市あやべ」、いいですね!前川さんと出会ったのが、今年だなんて、うそのようです。何かや誰かと出会って、世界は変わっていくのですね。ありがとうございました!(塩見直紀)


Vol.159
出会える「仕掛け」



文・前川正人さん(大阪在住)

私は、カヤックを楽しむために由良川に通うようになって、10年あまりになります。
時には毎週綾部に来ていながら、なぜか綾部の人と知り合うことはありませんでした。
今年の2月に里山ねっとあやべを訪ねて、スタッフの塩見さんと知り合ったのが最初です。

週末の由良川には、カヤッカーが多いときには20人くらい来ています。
なのに、地元の方でカヤックをされている人のことを聞いたことがあまりありません。
大抵は、京阪神あたりの都会から2〜3時間かけて来ています。

行動パターンとしては、ほぼ全員が日帰り行動で、午前10時か10時半に河原に集合。早速川に入ってしまい、昼過ぎか夕方近くまで川の中で遊んでいます。
川から上がると、すぐ帰ってしまうか、帰路の喫茶店で仲間とダベってから帰る。

川の上には綾部人がおらず、綾部の人と触れ合える機会というものがないのです。
だから、毎週のように綾部を訪ねても、ひとりも綾部人と出会うということがない。
これは、とっても残念なことです。

綾部の人にカヤックという楽しみを知っていただきたいな、と思います。
すぐ目の前に楽しめるフィールドがあるのですから、試してみないともったいないです。
綾部在住のカヤッカーがたくさん誕生してほしいと思います。

そうすれば、由良川で、綾部の人と都会の人が出会うきっかけが生まれる。
川から上がった後、綾部のカヤッカーの家に立ち寄ることが習慣になるとか。
やがては、家族ぐるみでの交流が生まれるかもしれない。

カヤッカーが気安く立ち寄れるような場所(施設・店など)が綾部の町にはないのです。
そんな場所も、できるといいな。
それも出会いのきっかけになるかも知れません。

駐車場が広くて、ベンチや日よけがあって、ダベっていられる居心地の良い空間がある。
わざわざ喫茶店に行かなくても、そこでカヤッカーはゆったりとした時間を過ごせる。
地元のにいちゃんが「カヤックはじめたいんだけど」と相談を持ちかけてきたりする。
その横には、おしゃべりのおばちゃんがお弁当やお茶を売ってるような売店がある。
待ち合わせを兼ねてそこを尋ねたカヤッカーは、おばちゃんと話をしてから弁当を買う。

「フネに積みにくいから、小さめの弁当がほしいんだけど」「んじゃ、今度作ってみる」
なんて会話が聞こえてくる。

その横には、綾部の野菜や名産品を売ってるコーナーがある。
そこには日に焼けた農家のおっちゃんが、手塩にかけた野菜を売っていたりする。

毎回そこで野菜を買っているうちに、おっちゃんとも顔なじみになる。
そのうちに、おっちゃんの畑に招待されて、子供を連れて野菜を引き抜きに行ったりする。

多くの人にとっては、出会うために、人と人が出会える『仕掛け』が必要なのです。
里山ねっと・あやべもそのひとつではありますけれど。

そんな「仕掛け」のたくさんある町に綾部がなったらいいな。
カヤックだとか、農家民泊だとか、そういう具体的な行動目的ではなくてもいい。
単に「何かと出会う」ためにも、都会から人が来ていい町。
ふらっと来ても、何かの出会いが期待できる町。

「こちらの名物は何ですか?」
「綾部の名物はね、『出会い』です」
と胸を張っていえる町に、綾部がなったらいいな。

「出会い系田園都市あやべ」万歳!

(追伸)
私はカヤックの指導者でも、上級者でもありませんけど、地元の方で「今年はカヤックをはじめてみたい」とおっしゃる方がおられたら、相談に乗ります。

メールでmasato@maekawa.comまでご連絡ください。

●前川正人さんのプロフィール
由良川に、時には毎週のように通うカヤッカー。
本業は映像クリエーター。

●前川さん、「1パーセント理論」(VOL.153)に続き、すてきなメッセージをありがとうございました!「出会い系田園都市あやべ」、いいですね!前川さんと出会ったのが、今年だなんて、うそのようです。何かや誰かと出会って、世界は変わっていくのですね。ありがとうございました!(塩見直紀)


Vol.158
雨があがる




こころをこめて、未来をひらく里山系のことばを15個、贈ります。

●「子供」 詩・竹中 郁
雨があがる。
水たまりがのこる。
子供は踏まないように
海峡を越えてゆく。


●「石」 詩・壺井 繁治
石は
億万年を
黙って
暮らしつづけた
その間に
空は
晴れたり
曇ったりした


●「雨」 詩・八木 重吉
雨は土をうるおしてゆく
雨というものの
そばにしゃがんで
雨のすることをみていたい


●母なる星地球は、それ自体が一つの巨大な生命体としての仕組みを持っており、私達人類もまた、その人智を越えた複雑、精緻な生命の仕組みの一部分として生かされている。
(「ガイア理論)のJ・ラブロック氏のことば)


●(染織の仕事は)植物の命と蚕の命と私の命が触れ合う仕事。向こうからやってくる命をどのように私が受け止めるかで色が決まるのです
(紬織りの重要無形文化財保持者に認定されている染織家の志村ふくみさんのことば・「毎日新聞」2004年5月12日付より)


●私たちは、地域にあるものを生かすだけで、石油のための戦争で多くの人の命を奪うことなく、澄んだ空気を吸い、きれいな水を飲み、大地に働きかけて育てたものを食べ、健康に暮らすという豊かさを手に入れることができる。そのために、地域にあるあらゆるものを耕して、エネルギーをつくりだそう
(自然エネルギー取材する佐藤由美さんのことば・現代農業増刊号『わが家と地域の自給エネルギー』農文協・2004年5月刊より)


●小さく思えることでも、できることを発見し、楽しくやってみましょう。食べること、歩くこと、なんでもよいのです。そのことで知恵がつきます。生きる自信ともなります。
土に親しみ、水に親しみ、そのなかから生きる知恵をとりもどせば、すばらしい自然は、生きる力を与えてくれます。楽しく、ゆったりと、隣人とはげましあい、助けあうことのなかに、しあわせをみつけたいと思うのです。
(使い捨て時代を考える会の槌田劭さんのことば『歩く速度で暮らす』太郎次郎社・1985年より)


●林の最良の肥料はオーナーの足跡である


●農業こそが、人間をつくる(ジャン・ジャック・ルソーのことば)


●「めがさめた」  詩・工藤 直子
どうしたの? 山
うす緑のようふくが ふるふる ゆれてるよ
おおい山よ! なに ふるふるしてるの?
だってね くっくっく
雪どけみずが ちょろちょろしてさ
りすは もこもこするしさ
かえるは ごそごそ のねずみ かさこそ
みんな めがさめて あちこち うろちょろ
くっくっくっ くすぐったくてなあ
ひゃ もうたまらん!
あーっはっはっはっは
山がわらって 春がきた


●「ふきのとう」 詩・みずかみかずよ
ゆきが
そこだけ
とけてるの
あったかい
いきが
かかるのね
うれしい
こえが
ひびくのね
(みずかみかずよ『こえがする』理論社より)


●「はる」 詩・谷川俊太郎
はなをこえて
しろいくもが
くもをこえて
ふかいそらが
はなをこえ
くもをこえ
そらをこえ
わたしはいつまでものぼってゆける
はるのひととき
わたしはかみさまと
しずかなはなしをした


●さまざまの こと思い出す さくらかな(松尾芭蕉)


●「さくら」  詩・まど みちお
さくらの つぼみが
ふくらんできた
と おもっているうちに
もう まんかいに なっている
きれいだなあ
きれいだなあ
と おもっているうちに
もう ちりつくしてしまう
まいねんの ことだけれど
また おもう
いちどでも いい
ほめてあげられたらなあ…と
さくらの ことばで
さくらに そのまんかいを…
(『まどみちお詩集』ハルキ文庫・1998より)
※前号では、まどさんの「どうしていつも」という詩を紹介したのですが、
姫路の米谷啓和様から「谷川俊太郎や現代詩を歌うDiva というグループが
メロディーをつけて歌っています」とうれしい情報をいただきました。


●「ほどうきょう」 詩・まど みちお
あんなに高いところを
人がわたっていく
せっかく みんなでこしらえた
きかいたちが
大いばりで あばれまわるのを
じゃましてはいけないと
できるだけ地球をとおく
よけて あるかなくてはと
あんなに高い雲の中を
よぼよぼ とぼとぼ
人がわたっていく
(『まどみちお詩集』ハルキ文庫・1998より)

Vol.157
外から訪れるもの


外から訪れるものに目を向ければ、21世紀の綾部の「売り」がわかったり、ヒントになるんじゃないかって考えています。

外から訪れるもの・・・。

例えば、「視察」です。

綾部市にも、里山ねっと・あやべにも、いろんなところから、いろんな団体が視察にみえます。

「どうして綾部(里山ねっと)のこと、ご存知なのですか」って、尋ねたいくらいです。情報って、1人歩きするのですね。

同じように、新聞やテレビ、雑誌など、いろんなメディアから「取材」の申し込みが舞い込みます。

数千も市町村があるなかで、終(つい)の棲家を求めて、「移住者」や「移住希望者」がやってこられます。

魅力的な旅先はたくさんあるのに、なぜだか「旅人」もやってこられます。

綾部人は「どうしてですか?」って、きっと尋ねることでしょう。
これからもずっと。
あくまでも、これは「外から訪れるもの」に視点を置いたら、見えてくるものがあるってこと。

これが、すべてではないのですが、
内発的発展がキーワードではもちろんありますが、内の人(綾部市民)も驚くような、外からのオファー(申し込み)があったりします。

「なぜ、綾部なのか?」。

大事な問いなので、これからも自問し続けていきますね。
(文・塩見直紀)

●インフォメーション

NHK衛星放送開始15周年記念番組「初夏 里山の音景色」で綾部が「トリ」で登場します。

内容:長野県の雪解け水、京都市内の竹林、徳島県のカエルの音など全国各地の里山を約15ヶ所訪ねて、その土地の「音」に耳を傾け、音と映像で紹介するもの。

綾部の内容:農家民泊「素のまんま」で芝原キヌ枝さんが炊く五右衛門の音、
綾部に移住された山中衛さんが都会では聞けなかった音について、
来年、統合予定の奥上林小学校の木造校舎の渡り廊下の音、など。
(里山ねっと・あやべも少しでるかもしれません・・・)

放映日等:2004年6月27日(日)午後1時〜4時45分(※綾部は4時台です)
NHK衛星第2放送(BS2)

ドキュメンタリー映画「花はんめ」も監督された演出家の金聖雄さんが「綾部」に出会われ、実現しました。
ぜひご覧ください!尊い取材をありがとうございました!


Vol.156
やわらかな光りの器


文・加藤泰子さん(奈良在住)

先月、京都で開かれた綾部のアーティスト4人展にうかがいました。

雑穀で作られた絵や、絵画、陶器など4人の方がそれぞれに表現された世界は、とても楽しい空間でした。

その中のおひとりのポランスキー真弓さんの個展があるということで舞鶴在住の加藤輝美さんと初日に東舞鶴駅前のギャラリー(※)にうかがいました。

作品は、青や水色など夏を思わす涼しげな色の花器にもなるような大きな器や、アイスクリームを乗せたくなるようなかわいい足つきのお皿、毎日活躍しそうな小皿、箸置き、照明などなど100点もの作品がそれぞれの輝きをもって並んでいました。

ゆっくりとひとつひとつの作品を見ていきました。

民泊で泊まった時に出会った、上林川の小石のような模様や天使や女神がいるような乳白色に金色の模様が入ったお皿、大輪のバラを思わす器など..。

どの作品も素敵で全部欲しくなってしまいます。

蓋付きの器の中で、見覚えのある作品が。

私が京都展の時からいいなと思っていた器に再会することができました!

ご縁を感じて、菜の花色のその器と川の流れのような水色の箸置きを買わせていただきました。

真弓さんともお話ができ、今度、催される奈良の個展も見に行きますとお約束しました。

もう毎日のように通ってしまいそうです。

帰る前に、もう一度と思って会場を眺めていたら、作品に一すじの西日があたっていることに気づきました。

それまでみていた室内の光とは違う太陽の光に照らされた器はハっとする美しさに輝いて、また違う表情をみせてくれました。

綾部に行くと感じるような温かさ、やわらかさをポランスキー真弓さんの作品から感じます。

今は、机の上に置いて毎日菜の花色の器を眺めています。

そんな時間が私の幸せのひとときとなりました。

綾部に移住、ガラスの魅力の伝道師・ポランスキー真弓さんが舞鶴の「ギャラリー・サンムーン」で創作展を開催されています。

作家がこだわった光、色、かたち。洗練されたガラスの逸品。ぜひお楽しみください。




日時:5月12日(水)〜5月24日(月) 10〜19時
場所:ギャラリー・サンムーン(舞鶴市三条朝日南/
電話0773−63−4858/JR東舞鶴駅から徒歩約5分)

●加藤泰子さんのプロフィール:
1974年生まれ 奈良県在住 
2001年夏、マクロビオティックに出会い大阪の「正食協会」に通い勉強中。
2003年5月より「赤目自然農塾」に入塾。
田んぼと畑を借り、小さな農的生活を始める。
里山ねっとでは、「あやべ里山そば塾」に参加。
近い将来、田舎での自給自足暮らしを実現させるべく自分にとっての「X」を探している。

●加藤さん、今回も今回も、すてきなすてきなエッセイをありがとうございました!
おかげさまでウィークリーメッセージ、今週でまる3年です!
ホームページを開設し、綾部から積極果敢に情報発信していこうと
2001年4月半ばから始めた「ウィークリーメッセージ」のコーナー。
第1号は「森林理想郷を求めて−美しく小さなまちへ」でした。
おかげさまで丸3年の156号を迎えさせていただきましたこと心よりお礼申し上げます。
すてきなメッセージをお寄せいただいたみなさま、本当にありがとうございました!
今後ともウィークリーメッセージのコーナーをよろしくお願い申し上げます。(塩見直紀)


Vol.155
カフェしたくなる畦道


今週、我が家も田植えです。

96年から始めた米づくり。毎年、「楽しい試み」を何かおこないます。

「楽しい試み」と言っても、様々な実験をするだけのですが、今年の楽しみの1つは、とある旧家に眠っていた古い除草機(田の草をとる手押し車)を実際に使ってみること。

縦だけでなく、横にも回転する優れもの。また、苗と苗の間を走らせるのではなく、苗をまたいで除草できる珍しいタイプの除草機です。

長く有機農業をおこなってこられた兵庫県市島町の古老の教えに従って、田植え後、1週間目から、手押しの除草機を転がします。

2反(40×50メートル)を行うのに、3時間弱かかります。
今年はさらに縦だけでなく、横にも走らせようと思っています。
苗を碁盤の目のように手植えするので縦横、走らせることができます。

無農薬でお米を作るには、時間がかかりますが、これからも「楽しい試み」をいろいろしていきたいと思っています。

田んぼの畦に座わり、お茶を飲んで小休憩。

うまく草刈りができたなあって見とれていたら、ふと、「カフェしたくなる畦道」ということばがこぼれてきました。

「カフェしたくなる畦道」。

座り心地のいい畦道をさらに育て、そこでコーヒーをたて、セミやカエル、鳥たちの声、風の音を聴きながら、一服。

米づくりをさらに楽しく。2004年夏も楽しくなりそうです。
(文・塩見直紀)


Vol.154
里帰り


文・原田 明さん(伊丹市)

昨年の7月、ふと思いついて、わが母方のふるさと、綾部市のサイトを覗きに行った。

そこで「里山ねっとあやべ」に出合った。「うーん。コンセプトがしっかりしているなあ…。デザインもいい…」と思いつつ各コーナーを読んでいくうちに、小学生の頃、母の実家に里帰りした時のことを次々思い出した。

● おばあちゃんが新しいゴムぞうりを買い揃えて待っててくれたこと。
●五右衛門風呂を沸かしたこと。日課だった
●朝、鶏小屋に卵を取りに行ったこと。これも日課だった。
●おじさんが鶏を絞めて、すき焼きにしてくれたこと。それがとてもおいしかったこと
●籾殻を燃やして焼き芋を作ったこと。それもとてもおいしかったこと。
●川に魚を取りに行って、いとこ達は手掴みで簡単に取るのに、自分は一匹も取れなかったこと。
●田んぼに行った帰りにおばさんのリヤカーに乗っけてもらってたこと。
●夕暮れ時にお寺の鐘が鳴ったこと。
●夜、水銀灯にいろんな虫が飛んできたこと。特に「へこき虫」には参ったこと。

あれから40年以上も経ってしまった…。

当時は東京、現在は大阪とずっと都市部で生活してきた私にとって、綾部での日々は短期間であったが強い印象を残している。特に毎日やった風呂炊きの技術は私の身に付いたものとなり、その後の林間学校やキャンプの飯盒炊飯で、私はいつも火の当番であった。小さいマッチの火をどうしたら大きくするのか、薪をどう置けば空気の通りがよくなるのか、どのタイミングで団扇を使うのかなどすべて五右衛門風呂を沸かす過程で体得したことであった。高校で習った微分積分や元素記号は当の昔に忘れたが、卵を取りに行った時の鶏の眼光、カメムシの分泌液のあの臭い、川の石のぬるっとした感触、リアカーのふわふわとした乗り心地、なまずを触った時のビクンとした感覚などは、いまだに脳幹部分でしっかり覚えている。

養老孟司さんは「子供がどうかなっていると騒いでいるが、どうかならないほうがおかしいと、どうして思わないのだろうか。子供はもともと自然であり、その自然をすっかり消して、子どもにはじめから都会人になれといっているのが、いまの都市社会なのである。」と述べられている。(「都市主義」の限界 中公叢書:中央公論社)

私及び大部分の日本人はこの半世紀の間、都市社会の構築と運営に骨身を削ってきた。電力・ガス・水道の安定供給、住宅や交通網の整備、教育の充実、マスコミュニケーションの発達、さらにはコンピューターによる高度情報化等…。その結果、都市社会の成果物、家や車やテレビ、パソコンまでを手にしたのに、確かに便利な生活を手に入れたはずなのに、慢性的で空虚な不安感を抱いて生きているというのが現状で
はなかろうか?

私たちが手に入れようと必死になってきたものそれは結局、体験しているようで体験していない仮想現実ではなかったのだろうか。レポーターや取材班が代わりに現地に行ってくれているだけで、実際はテレビの前にすわって煎餅を食っているという現実。さらに自分で考えるという余裕も与えられないほどの圧倒的な情報量と簡便性に判断力も感性も喪失させられている。たまに考えたとしても誰かのプログラムの中での3択か4択問題。「もう沢山だ!」と思っている人は多いと思う。

「都会だけでは、世間は立たない。……都会とは要するに『黒山の人だかり』であろう。そこになにかあるのかと思って、どんどん人が溜まる。べつになにもありはしないと思うのだが、それでも人はどんどん溜まる。」と養老孟司さんは言う。(「都市主義」の限界 中公叢書:中央公論社)

私は思う。目指すのは「黒山」ではなく「里山」であると…。 「里山ねっとあやべ」は、 21世紀の生き方をリードするキーワードで満ち溢れている。この サイトに出会う前、わたしは私及び時代の行く末に少なからず不安をもっていたが、今 はそれがなくなった。戻るべき巣を見つけた鳥、帰るべき港を見つけた漂流船のようである。帰還の道のりは遠いかもしれないが進む方向は明確になっている。さらに私 の血縁の地にその答えがあったことに驚きを覚えている。まことに「有難きかな」で ある。

●原田明さんのプロフィール

兵庫県伊丹市在住。52歳のおっさんサラリーマン。趣味はバスケットボール、サイクリング、テニス、料理、俳句など、いわゆる下手の横好きです。

●原田さん、すてきなメッセージをありがとうございました。お母様のふるさと・綾部でいつか里山サイクリング、ご一緒させてください!里山サイクリング倶楽部、よろしくお願いします!尊いメッセージをありがとうございました!(塩見直紀)


Vol.153
人口の1/100が○○である町


文・前川正人さん(大阪)

私は、カヤックを趣味としているので、川を目当てにいろんな田舎の町や村を訪ねることがあります。

そういう時に思うのは、多くの町や村が、これといった特色を持たないということ。
そんな町や村が、日本全国にたくさんあります。

「おたくの町はどんな町ですか?」と訊いたら、多くの人が「いや、普通の田舎町ですよ」と答えるのでしょう。
「うちの町は○○の町です」と答えられる特色がないから…。

では、特色を出すといって、どんな町づくりをしたらいいのか。

「1パーセント理論」というのをご紹介しましょう。
これは、「人口の1%が特定の職業である町は、きっと全国にその特色を知られることになる」というもの。

たとえば、「人口の1%が医者である町」。医療に生きる町です。

3万人の人口だったら医者が、その1%ということは三百人。

きっと大きな病院がいくつもあるのでしょう。その町の患者だけを診るのでは多すぎますから、全国から、あるいは世界から患者が来て入院して治療するのでしょう。ということは、きっと最先端レベルの医療技術を持っているのに違いありません。

全国から「あの町に行けば、きっと最高の治療が受けられる」という期待が寄せられていることでしょう。

あるいは、「人口の1%が教師である町」。教育の町ですね。

全国から、その町の学校に生徒が入学してきます。外国からの留学生もいるかもしれない。寄宿舎や学生寮もたくさんあるのでしょう。そしてこの町で何年間かを過ごした生徒は、この町を第二の故郷として心に抱いたまま、全国に散っていきます。

卒業後も時には、この町を訪ねて来てくれるのではないでしょうか。

人口のたった1%、わずか1/100、その他は今のままです。それでも、確実に町は変わるのではないでしょうか。

この「1パーセント理論」、絶対確実です。なにしろ、提唱者は私ですから。

綾部の1%が何であったら、いいのか。

私が期待するのは、「人口の1%がクリエーターである町」。

デザイナー、音楽家、文筆家、イラストレーター、フォトグラファー、映像クリエーター、マルチメディア・クリエーター、ソフトウェア開発者、…etc.

さまざまな種類のクリエーターが綾部に住んで、活動し、全世界に向かって発信もする。

綾部市の人口は約3万8千人。ということは、クリエーターが380人。

そうなったら、綾部は創造の町になります。さまざまな制作物、作品が綾部から世界に向かって出て行くことでしょう。

さまざまな種類のクリエーターがいるということで、刺激し合い、コラボレーションも生まれてくるでしょう。ある意味、東京よりも刺激的な田舎ができあがる。

クリエーター志望の人も綾部を訪ねて来るようになるのではないでしょうか。クリエーターの養成学校もできるかも知れない。全国からクリエーター志望の若者が綾部にやってきて、何年間かを綾部で過ごし、そのうちの何%かは綾部にとどまって開業する、というようになる。

クリエーターにとって「綾部」が一種のブランドになるかもしれない。この仕事はぜひ「綾部」で、と指名がかかるようになる。

人口のたった1%。でも確実に町は変わる。そう思いませんか?


●前川正人さんのプロフィール

由良川に、時には毎週のように通うカヤッカー。
本業は映像クリエーター。

●前川さん、すてきなメッセージをありがとうございました!「1パーセント理論」、いいですね!綾部の1%。日本の1%。夢がひろがります。1パーセント理論、世界にどんどん提唱(伝道)していってください!ありがとうございました!
(塩見 直紀)


Vol.152
綾部の希望とは何か


曽野綾子さんの本に『幸福録 ないものを数えず、あるものを数えて生きていく』というタイトルの本があります。

私たちはどうしても、ないものを数えて生きてしまいがちです。

たとえば、遠くまで買い物に行ったりせず、あるものだけでおいしい料理が作れるように、手持ちの素材だけで編集し、市内外に情報発信しようと「里山的生活メイルニュース」始めたのが、ちょうど2年前、2002年の4月4日でした。

里山的生活メイルニュースもまる2年の48号。本当に早いものです。

綾部に住まう者として、「綾部の希望とは何か」ってことをよく考えます。

いま、私たちは「綾部の希望とは何か」「21世紀における綾部の役割」を哲学するがとっても重要ではないかと思います。

綾部というまちに住まう私たち自身が「綾部の希望」に気づき、それに水(栄養)をやり、育てていく。
そして、都市に向けて、自信をもって発信していく。

21世紀のキーワードは「大好きなこと」。

市民が「大好きなことという得意分野」を持ち寄って、希望をさらに育て、積極的に仕掛け、発信し、魅力を伝えていく。

大好きなこと、得意なことにエネルギーを集中し、まちづくりに参画していく。

起承転結の「起」とは「己が走ること」。

遠慮することはありません。
どんどん自分から走っていっていいのです。

それぞれのまちで、それぞれの地域で走っていきましょう。

遠慮することはないのです。

(文・塩見直紀)


Vol.151
里山ペンクラブ


2月24日のウィークリーメッセージ(VOL.144)では、「旅人がエッセイを残してくれるまち」について書きました。

「10000の物語」が都市との交流で、綾部で生まれたらいいなあ、そして、綾部が「旅人がエッセイを残してくれるまち」になったらいいなあというものです。

「10000の物語」には、続きがあります。

「100の倶楽部」が生まれたらいいなあと思っているのです。

現在、石窯パン、森林ボランティア、ソバ、囲碁の4つの倶楽部がありますが、いつしか100になったらいいなあというものです。

倶楽部100構想を奈良の加藤さんに話したら、すてきなエッセイ(VOL.149)にしてくださいました。

100の倶楽部。

じゃあ、ぼくならどんな倶楽部をつくるだろう。

2年ほど前から思っているのが、「里山ペンクラブ」です。

素敵なエッセイがなぜだか里山ねっとに集まるようになったこと。

そして、表現の時代といわれる今日、里山に人が旅することともつながっているのでは・・・と気づくようになったとき、ふと「里山ペンクラブ」ができたらいいなあと思うようになりました。

2004年2月のとある日、ココロの中で発足。

メンバーは河内さん、舞鶴&奈良の加藤さん、武林さん、前川さん・・・!
市内も山中さん、北井さん・・・!


いま大事だと思うことと綾部ネタと。それを交えて、メッセージ。その昔、ユニークな名エッセイを書いてくれた綾部出身の温井さん、いまどこですか?また旅ですか?戻ったらまたよろしくお願いします。

会則は特にありません。ただただ楽しむこと、のみです。

「里山ペンクラブ」。みなさんもいかがですか?(文・塩見直紀)



第2回チューリップ祭りのご案内

町おこしに取り組む「綾音楽事務所」が昨秋、植えられた8000個の球根が美しい花を咲かせています。
下記の日程でチューリップ祭りを開催されますので、綾部へ、里山ねっと・あやべへ、お越しの際は、ぜひのぞいてみてください。

日程:16年4月17日(土)・18日(日)午前9時〜午後4時
会場:綾部市小貝(おがい)町 円山古墳下 「喫茶24」前の農園
内容:球根付チューリップの販売(10円)、やきそば、たこ焼きなどの模擬店コーナー、風船アート、七宝焼きコーナー、小ステージなど。
主催・連絡先:綾音楽事務所(喫茶24内・TEL:0773−47−0809)


Vol.150
ほんわか・かふぇ物語


文・加藤 秀幸さん(京都府舞鶴市在住)

パンパカパーンのパン。第一回 “ほんわか かふぇ”の始まりです。


加藤輝美と加藤秀幸の二人は月一回くらいのペースで綾部の里山ねっとの石窯を使ってピザとパンを焼いています。
たのしいね。うまいですね。

天気が良くなって、外で日光浴びながら、お昼ごはん。
いいですね。おいしいですね。気持ちいいですね。
食べたいですね。そしてお腹いっぱい。腹満タン。

そう言うニーズがあるのか知りませんが、二人だけの楽しみと幸せを
たくさんの方とシェアしようと企画された “ほんわか かふぇ”。

何人来るかな?美味しくできるかな?天気はいいかな。
心配なことがいくつかあったが、加藤秀幸は普段のマイペース。

3月27日。
加藤輝美と近藤早百合(加藤輝美の実姉)は朝4時起床。パンの仕込み開始。
そして加藤秀幸は遅れること3時間。7時起床。

里山ねっとに到着。(舞鶴から綾部まで車で約1時間。)
加藤輝美と近藤早百合はピザとパン担当。
加藤秀幸は石窯担当。
石窯にはマッチ1本から新聞紙、ダンボール、木っ端そして大きな薪の順に火を拡大させてゆくと意外と簡単に炎が燃え上がります。
(放火犯はこうして火を点けるのかな?決して加藤秀幸は放火犯ではないけれど。)

ぼーっと火を見てると癒されます。
でも近づき過ぎると顔面が乾燥して、皮膚の水分がなくなった感じになります。
あとは3時間程、薪をいれて窯をあたためます。

12時頃から数名の人がやって来てくれました。
最終的に大きな人も小さな人も合わせて20人くらいの人が来てくれました。
加藤秀幸は人見知りする方なので、無愛想にしててスイマセンデシタ。
ピザはきのこピザとお餅がのった和風ピザ。

石窯の火を落としてすぐに入れます。窯の中は多分500度前後でしょう。
ピザはほんの4〜5分で焼きあがります。
みんな美味しそうに食べてくれてありがとうございました。

でもたいていの人はこれでお腹いっぱい。
パンの方は窯の温度とパンの2次発酵の進み具合と両方の様子を見ながら焼くのでちょっと難しいです。
でもその辺の判断は加藤輝美がやってくれます。

窯の温度はゆっくり下がり続けるので、最初に入れたパンは焦げる寸前のまさに石窯で焼いたって感じのワイルドなパン。

次の入れたパンは程よく焼けて理想の石窯パン。
最後に入れるパンは窯の温度が低めなので、長時間焼いて火をとおして乾いた感じのパン。

どれも香ばしくておいしいですね。
それと石窯の火を落としてすぐに入れたさつまいもとジャガイモがほくほくのやわらかになって美味しく焼けたのをみなさんに配りました。

これが一番大好評だったかも。
あと焙煎したて挽きたてのおいしいコーヒー。
どれも最高の味。お腹は満タン。それでも食べたくなるピザ、パン、石焼きいもの数々。

お腹がいくつあっても足りない、“ほんわか かふぇ”の1日でした。
ちなみに第二回は  “ゆるゆる かふぇ”の予定です。(ニーズがあれば…。)

おわり。

●加藤秀幸さんのプロフィール

1972年、石川県生まれ、舞鶴在住。
妻の加藤輝美に感化され、パンマニア?となる。
米と麦が大好きな食いしん坊。
趣味はバイクとギター。最近、木工など手作りにはまる。
夢は岐阜の畑の横に石窯を作ることと、
小さな手作りの小屋?家?を建てること。

●加藤さん、すてきなすてきな里山1日カフェをありがとうございました!
加藤夫妻の愛情いっぱいのピザ、パン。本当においしかったです!
「1日カフェ」が夢でした!夢をかなえてくださって、ありがとうございました!
これからもみんなに「しあわせのお裾分け」、よろしくお願いします!
(塩見 直紀)


Vol.149
100の倶楽部 部員募集中!


文・加藤泰子さん(奈良在住)


お漬物って何種類くらいあるんだろう?

実家でおばあちゃんの漬けてくれたにんじんのぬか漬けを食べながら考えました。

大根、人参、キャベツ、茄子、きゅうり。

うちの家では、なんでもぬかに漬けこんでしまうのですがこの樽は、もう100年近いもので引越しの時にも、おばあちゃんが「これだけは」と重いのをせっせと運んできたものです。

だから、ぬかにも樽にも年季が入っているのかとてもおいしくて、これだけでご飯が何杯もすすんでしまいます。


そして、時々母の手作りが大好きな友人が奈良漬けや粕漬けなど季節季節のお野菜を漬けたものを持ってきてくれるので、うちでは漬物を欠かしたことがありませんでした。

きっとうちだけでなくどのご家庭でも、四季折々のおいしいお漬物が伝わっているのでは?と思います。

そんなにおいしいものは、みんなで味わいませんか?

私は、いろんなお漬物を知りたいし、自分でもいろんなものを作ってみたいなと思っています。

お漬物を漬けるのが好きな人も、食べることが好きな人もみなさん片手にご飯を持って集まりましょう!

「おつけもの倶楽部」はじめませんか?

学生時代、私はサークルで毎日楽しく子ども達と過ごしていました。

一緒に遊んだり、発見をしたり、同じことに興味を持つ学生仲間と話をすることも楽しくて楽しくていつまでも、この時間が終わらなければいいのにと思いました。

あの楽しさは、もう一度体験したいなと思います。

みなさんの入りたい倶楽部は何ですか?私だったら、あとは一緒に里山で犬と遊ぶ「里山わんこ倶楽部」着物などの古布を使って、小物をつくる「お針子さん倶楽部」和棉を育てて、織物をつくる「おりひめ倶楽部」里山の木で家具を作る「家具職人クラブ」などなど。

いろんな倶楽部をたくさん作ってわくわくする楽しい時間を一緒に過ごしませんか?近畿日本ツーリストでは、各地で同じ趣味の人達がクラブを作り旅をするクラブツーリズム「クラブ1000構想」というのが
あるのだそうです。

仲間との旅は、楽しい旅の思い出がいっぱいできるのでしょうね。綾部でも100の倶楽部が生まれたら。

綾部に来る楽しみが何倍にも大きくなりそうです。学ぶことは人との出会い。

みなさんとの素敵なお出会い楽しみにしています。

●加藤泰子さんのプロフィール:
1974年生まれ 奈良県在住 
2001年夏、マクロビオティックに出会い大阪の「正食協会」に通い勉強中。
2003年5月より「赤目自然農塾」に入塾。
田んぼと畑を借り、小さな農的生活を始める。
里山ねっとでは、「あやべ里山そば塾」に参加。
近い将来、田舎での自給自足暮らしを実現させるべく自分にとっての「X」を探している。

●加藤さん、今回も今回も、すてきなすてきなエッセイをありがとうございました!
「里山ペンクラブ」の一員として、これからもどんどんメッセージしていってください!
今後ともよろしくお願いします!(塩見直紀)


Vol.148
21世紀のにおい


ああ、いよいよって感じです。

農繁期に向け、3月恒例の村人総出(各戸1名出役)の村仕事である「道つくり(農道の修繕や砂利まきなど)」と

「岸焼き(田の岸や野原への火入れ)」が14日おこなわれました。

この道つくりと岸焼きが終わるといよいよ田植えが近いなあって感じです。

畦に座って、ひさしぶりに「哲学の田んぼ」時間を過ごしました。

1996年の春から始めた米作り。最初は8畝からのスタートでした。
以降、2反の田んぼで無農薬の米作りをおこなってきて、9年目の今年は50×60メートルの3反の田んぼにチャレンジです・・・。

今年の夢は・・・家庭から出るてんぷら油を化学反応で軽油に変えるエコ燃料「バイオディーゼル」を使って、耕うん機を動かすこと。 バイオディーゼラーになることです。

マフラー(煙突)から、てんぷらのにおい。
これぞ、21世紀のにおい、です。

3月23日、宝島社の月刊誌『田舎暮らしの本』でバイオディーゼルの取材があり、実際にバイオディーゼルを使用されている綾部の新規就農者四方英喜さん(テレビ朝日の人気番組「人生の楽園」主人公)宅へうかがいました。

21世紀のにおい、お気に入りのようです!

5〜6月号で記事が出ますので、ぜひご覧ください。

3月20日、綾部のカリスマ米農家・井上吉夫さんのところで「ポット苗」作りの手伝いをしてきました。

今年もいよいよ、いよいよです。(文・塩見 直紀)

※今年は1週間早く、道つくりが実施されました。稲刈り前の8月末にもあり、年2回おこなわれます。
※バイオディーゼルに関心のある方はぜひ下記のサイトをぜひ訪問ください。
手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」

http://journeytoforever.org/jp/


Vol.147
里山1日カフェ「ほんわか・かふぇ」


2月17日のウィークリーメッセージ(Vol.143)で「夫婦で石窯パンを焼く」を書いてくださった舞鶴市の加藤輝美さん。

3月27日(土)、今月2回目のパンを焼きにご夫婦で来られます。

ぼくたちものぞきに行っていいですか?と尋ねたら、よろしければ、みんな遊びに来てください!待っていま〜す!とのことでした。

さらにこんなすてきな呼びかけ文を書いてくださいました。

みなさん、3月27日は「綾部へGO!」です!

以下は加藤夫妻からのメッセージです。

***

里山1日カフェ「ほんわか・かふぇ」
〜1日のんびりと里山で過ごし,こころもからだもほんわか〜

里山の風景の一部になっている里山ねっと。
その風景の一部になっている石窯。
そんな石窯で焼く、天然酵母のパンとピザたち。

そんな風景の中に1日身を置いて、ゆっくりのんびりと過ごし、
里山の春の暖かさを感じながら、心も温まりに来ませんか?

+++里山カフェ+++メインディッシュは里山の風景です。
サイドディッシュが石窯で焼くパンたちです。

焙煎したてのオーガニックコーヒーなどもご用意しますので、
好きな時に来てコーヒーを飲みながら好きなだけ里山を感じてください。

本を読んだり、おしゃべりを楽しんだり、お散歩したり、石窯を覗いてみたり…。

日時:3月27日(土)10時半頃〜(雨天決行)

※ピザは12時前後、パンは13時前後から焼く予定です
(自然酵母で、生地の仕込みも発酵も電気を使わず自然任せなので、発酵具合によります)

※ お気に入りのイスやレジャーシート、本など持ってきていただいて、好きな場所でのんびりお過ごしください
※ 普段使っているお箸やマグカップ、お皿などもお持ちください
※ コーヒーはご自分で豆を挽いて立てて頂いてもOKです!
(ドリップ・エスプレッソ)

+++ほんわか・かふぇメニュー+++
・ 天然酵母のピザ
・ 天然酵母パン(種類・大きさによります)
(その日の気温などにより、たくさん焼けるかちょっとわかりません・・・)
・ 飲み物(オーガニックコーヒー、無農薬紅茶、りんごジュースなど)
・ お菓子(クッキーなど)
・ お芋も石窯で焼きます

ほんわか・かふぇのピザやパンはとってもシンプルですが、パンの生地は10日ほどかけて作っています。

小麦の甘味を味わってみてください。

こちらでご用意するものはオーガニックですが一部揃わないものもあります。

里山ねっとでお逢いできるのを楽しみにしてます!

●加藤輝美さんのプロフィール
1966年 岐阜県生まれ 舞鶴市在住。
5年程前から食に興味を持ち始め、2002年から大阪「正食協会 クッキングスクール」に通いはじめ、
2004年春、師範科卒業(予定)。
趣味は天然酵母パンやマクロなお菓子、味噌、梅干となんでも作ってしまうこと。
将来は木の香りいっぱいの家に住み、小さな畑とマクロなパンカフェとイベントや宅配などもやってみたいと、ムクムク夢膨らむ今日このごろ。
里山ねっとでは「そば塾」「とよさと石窯ゆめ工房」などに参加。

●加藤さん、すてきな呼びかけをありがとうございました!カンパ金持って、試食させてもらいに行きますね!みなさんもいかがですか?素敵な加藤夫妻に、そして石窯パンに、里の春に会いに来てください!(塩見直紀)


Vol.146
週末的川人より一言


文・前川 正人さん(大阪)

私は、大阪在住ですが、日帰りで綾部市域を訪れるようになって早や10年。
多いときは年間20〜30回くらいに及んだ年もありました。

私は、カヌーを趣味としていて、訪れるのは由良川です。
私のやっているのは急流系のカヤック(*1)なので、行動範囲は、和知町との境界付近から、新綾部大橋のあたりまでになります。

京阪神から日帰りでカヌーができる川はいくつかありますが、中でも由良川のこの区間は私のお気に入りのフィールドといえます。

私ばかりではありません。
由良川を訪れるパドラー(*2)は、かなりの人数います。
特に立岩という場所が好きな人が多く、休日に行くとたいてい何人かは遊んでいます。

ただ、地元から来られている人はあまりいないようです。
ほとんどは京阪神の都会から日帰りで来ています。


私の家から由良川まで、車で二時間半かかりますので、綾部の方々が正直うらやましいところです。しかし、意外に地元の方は川に関心が少ないのかも知れませんね。

由良川に初めて来てから10年ほどになりますので、由良川は私にとっては故郷の川同然です。どこにどのような流れがあって、和知ダムがどのくらい放流すると、どんな状態になるのか、たいてい頭に入っています。

由良川は急流系の遊びをするのに適した川です。安定した水量と、適度な瀬(*3)を備えています。カヌー・カヤックをするには、たいへん魅力のあるフィールドです。

しかしその魅力は、残念ながらなかなか一般の人々の目の届くところにないようです。
里山も結構なのですが、もっと川の方にも目を向けてみられてはいかがでしょうか?
 
由良川も綾部の大切な資源のひとつだと思いますので。


川行きを休んで冬眠していた間に、インターネットで里山ねっと・あやべを知りました。

ここに田舎暮らしのことを情報発信している人々がいることを発見して興味を持ちました。

とある2月にしては信じられないくらい暖かい土曜日、今年初めての川遊びの後で、里山ねっと・あやべを訪ねました。そこで塩見さんにお会いし、何か文章を書くことを依頼されました。

私の意識としては、これまで綾部は由良川に行くための一経由地にすぎませんでした。

実際、車で走ったことがあるのも、川での行動範囲の両岸と、買い物に行ったことのある綾部市街地くらいです。

しかし、今年はもう少し綾部の陸上のことも見て回ろうかと考えています。

注)
(*1) カヤック
総称としてカヌーという呼び名が一般的ですが、大きく分けるとカヌーとカヤックがあります。

カヤックというのは、人が尻を落として座り、人の座る部分だけ船体に穴があいている形状のフネで、一本の棒の両側に水かきのついているパドル(ダブルブレードパドル)で漕ぎます。

カヌーというのは、原型は、ボートのように上面がオープンになっているフネです。 人は腰掛けるか、膝をついて、水かきが片側だけついているパドル(シングルブレードパドル)で漕ぐものです。ただし、いろいろな変形があって、中には見た目カヤックと同じようなものもあります。

私は、全長2mのポリエチレン製カヤックを使っています。


(*2) パドラー
上記のようにカヌー・カヤック用の櫂のことをパドルといいます。ですから、パドラーというのは、カヌー・カヤックに乗る人の総称です。

中でも、カヤックに乗る人のことは、カヤッカーと呼んでいます。

カヌーイストという名称もありますが、残念ながら川で使われているのを聞いたことがありません。メディアが作った名前ではないでしょうか。

カヌーに乗る人のことは、Cパドラー(canoeのCです)と呼ぶケースが多いようです。


(*3) 瀬
ご存知と思いますが、瀬は川の中で流れが速く波が立つ場所です。
パドラーは瀬のことをホワイトウォーターと呼んだりします。
瀬の中では、水が泡だって白く見えるからです。

反対に流れが緩く、波の出ない場所のことを、瀞(とろ)と呼びます。

私たち急流系のパドラーは、瀬に集まり、波と戯れることが大好きです。
そこではたとえば、サーフィン(原理は海のサーフィンと一緒ですが、川の波は打ち寄せないので、一箇所にとどまることになります)といったプレイをします。

逆に瀞ばかりの場所は苦手です。
ですから、由良川も新綾部大橋から下流は全然知りません。


●前川正人さんのプロフィール
1957年大阪府生まれ。現在、吹田市在住。
約12年前、ファルトボート(組み立て式カヤック)をはじめ、翌年ホワイトウォーター・カヤックに転向。
その年、はじめて由良川を訪れる。
以降、厳冬を除き、時には毎週のように由良川で漕いでいる。
キャリアは長いが、腕の方は永遠の中級者。
川では、もっぱら「かばさん」と呼ばれる。
他に行く川は、吉野川(奈良県)、北山川(和歌山県)、長良川(岐阜県)など。

●前川さん 過日は尊いお出会いを、楽しい話をありがとうございました。また、早速のメッセージをお寄せくださり、ありがとうございました。ぼくも川のことを全然知りません。綾部にとって、由良川とは何か、探してみたいと思います。ありがとうございました。(塩見直紀)


Vol.145
雑木林の小宇宙


文・加藤 泰子さん(奈良)


私は、里山ねっとの図書館という空間が大好きです。


大きな木の椅子と机から温かさを感じ
毎日通って読みたくなるような本が壁一面に並んでいます。


本好きな私は、それだけでもうれしいのですが、
本を読んだり、窓からぼんやり校庭の人の行きかう様子をみたりしていると
都会とは流れる時間が違うと感じる、
ゆったりとした気持ちにさせてくれます。時間が許せば、何時間でも居たくなるような空間です。


そばを打った日に図書館に行くと、テーブルの上にある
一冊の本が目に入ってきました。


山の下に広がる鮮やかな桃色の花畑と棚田が表紙の
「里山の四季」という本でした。


そこには、春夏秋冬の里山の移り変わりの美しい写真と
棚田や雑木林での人々の暮らしの様子が描かれていました。


早速、お借りして帰り、ゆっくり読んでみると
そこには、私の知らない世界が書かれていました。


私は都会で育ったので、森というものが近くに無く、
山で遊んだという経験は、遠足くらいしかありません。


今、田んぼにいても、柵を越えて山に入ることもなく
雑木林がどんなものか知りませんでした。


本を開くと、春のページには、
薄い紫のカタクリの花が咲き、ギフチョウがとまっています。


ギフチョウとカタクリの花は約束でもしたかのように
同じ時期に姿を現し、
ギフチョウがカタクリの花の受粉を手伝うのだそうです。


ギフチョウの赤、青がてんてんと入ったきれいな黄色い羽と
カタクリの花の薄い紫の色あわせがきれいで、
まさに春の訪れという感じです。


このカタクリという花は、人間が手を入れたよく陽のあたる
林土に10年という月日をかけて初めて咲くのだそうで、
人々が離れ、木々が鬱蒼としげってしまうところでは
みられなくなるのだそうです。


今、私達が目にできなくなるかもしれない動物の多くは、
人の手の入らない自然のままの森よりも、
里山に多く住んでいるといいます。


また、森林は人の手が入って間引かれて
世代交代がうまくいき、植生が保たれるようです。


そして、その木々は炭になったり、しいたけのほだ木になったり
して、生活に活かされてきました。


昔話が「おじいさんは山へ柴刈りに」とはじまるように
昔は人の暮らしと共に、森や山があったんだと感じました。


雑木林の織り成す小宇宙は、そこに生物の一種である人の営みが
加わってこそ、広がっているものなのでしょう。


冬枯れの季節が過ぎて、新芽の芽吹く春が近づいてきました。


今年は綾部の森で、その小宇宙を体験してみたいなと思っています。

●加藤泰子さんのプロフィール:
1974年生まれ 奈良県在住 
2001年夏、マクロビオティックに出会い
大阪の「正食協会」に通い勉強中。
2003年5月より「赤目自然農塾」に入塾。
田んぼと畑を借り、小さな農的生活を始める。
里山ねっとでは、「あやべ里山そば塾」に参加。
近い将来、田舎での自給自足暮らしを実現させるべく
自分にとっての「X」を探している。
●加藤さん、今回もすてきなすてきなエッセイをありがとうございました!
これからもどんどんメッセージしていってください!
今後ともよろしくお願いします!

Vol.144
旅人がエッセイを残してくれるまち


立春の里山的生活メイルニュースにこんなことを書きました。

あたたかい豆炭こたつでぼんやりしていたら、ふと浮かんだビジョンについてです。

以下は、そのメイルニュースです。

ある日の夜明け前、「旅人がエッセイを残してくれるまち」というビジョンが生まれたのです。

農家民泊体験された方がエッセイを書いてくださっているのですが、綾部について書かれたエッセイも大事な地域資源だと気づくようになりました。
そんな宝物が旅人によって増えていくまち。

旅人がゴミを捨てていくとなげくところがこの国にはいっぱいありますが、素敵なエッセイをなぜだか残していってくれるまち、がこの国に1つくらいあってもいいなとふと思ったのです。

旅人が綾部の力になっていく。それがまた社会の力になっていく。
そんなまちになったらいいなあと豆炭こたつの中でそう思いました。

こんなことを思ったのは、いままでたくさんの方が書いてくださっている作品がみんなみんな素敵だったから。そして、最近、書いてくださった河内さんの農家民泊体験記が相当、インパクトがあったから・・・です。

こころのまち。綾部はきっとそれになれるのです。

***

メイルニュースを配信したあと、各地から、思いがけず、うれしい共感をいただきました。

もしかしたら、小さな鉱脈を掘り当てたかもしれません。

1年前のウィークリーメッセージ(96号/2003.03.18)では「10000の物語」について書きました。

里山ねっとがきっかけとなって、10000の物語が生まれたら、この綾部の里山を舞台に10000の物語が生まれたら・・・。

何人の人がこの地を訪れたか。何がどれだけ売れたか。
もっと別の指標はないものかな。
そんなことを考えていたら、物語の数はどうだろうと思うようになった・・・という話です。

「10000の物語」と「旅人がエッセイを残してくれるまち」というビジョンはもしかしたら、本当にダイヤの原石かもしれないとひとり思っているのです。

それを確信させるかのように、舞鶴の加藤さんから石窯でパンを焼くというすてきなエッセイが届きました。

2月21日、当番で里山ねっとに1日駐在していたら、愛知からフォトグラファー夫妻が、そして、由良川を愛される大阪のカヤッカーの方が遊びに来てくださいました。

早速、エッセイをお願いしてみました。

みなさま、僕と出会ったら、注意してください・・・。
(文・塩見直紀)

※里山ねっと・あやべでは土日祝日も8:30〜17:30までスタッフが駐在し、みなさまのお越しをお待ちしております。
エッセイだけでなく、綾部で撮られた写真もぜひお寄せいただけるとうれしいです。

Vol.143
夫婦で石窯パンを焼く


文・加藤 輝美さん(舞鶴市在住)


時間と空間が自然の中に溶けこんでいるような“里山ねっと・あやべ”。

その自然の中に身を置きたくなるのか、私たち夫婦は月に一度ほど石窯パンを焼くために綾部に出かけていきます。

里山ねっと・あやべに近づくと、田んぼや畑がいっぱい広がり、空山(そらやま)が見えてきます。

「あー、綾部に来たなぁ」と感じる瞬間です。

空山に出会ったら角を曲がり、坂を登ると、廃校になった小学校があります。 そこが“里山ねっと・あやべ”です。 そこを訪れると、時がゆっくり流れ、心も温まり、うれしく、楽しくなる大好きな場所です。

「そろそろ、石窯パン焼く?」「行く行く!ピザ食べたいね〜!」と私たち夫婦の間で石窯の話が出るのは、いつも突然です。

夫婦の間にはやっぱり役割分担というものがあり、パンを作るのは妻である私の担当です。

石窯に火を入れ、パンを焼くのは夫の担当です。そして、最後の見極めは私の担当でしょうか。

パンは自家製酵母の天然酵母パンです。天然酵母パンは冬には冬のパンが、夏には夏のパンが焼けます。

私が目指すものは、シンプルで素材の持つ美味しさをしっかり引き出した味わいのあるパンです。 そんなパンが、石窯パンには良く合います。

夏は気温が高いので、友人たちと一緒に里山で生地作りから。冬は発酵時間が半日ほどかかるので、前日から自宅で仕込んできます。

里山に着くと私はすぐに生地の分割・成形し、2次発酵へととりかかります。
主人は着いたらすぐに石窯に火を入れます。最近は火の扱いも慣れたようでマッチ一本で火が付くようになったようです。

石窯が高温になると早く燃えるようになるんだよ、となんだか、主人も楽しそうです。仲間とワイワイ言いながら生地を作る夏も楽しく、大好きなのですが、冬は石窯の前にイスを置いて暖まりながら、ボーっとしているのはなんともシアワセなひとときです。

先日行った時にも、小鳥が図書館の窓ガラスに激突し(主人はしっかり目撃してました)、痛くて動けない小鳥を、大丈夫かな?と見守っていたら、「クンクン」「なんか焦げ臭くない?」と、パンを真っ黒焦げにしてしまいました。

でも、そんなことも、時がのんびりと、温かく流れている綾部だからこそだと思うのです。

「そろそろピザ焼く?」石窯に火を起こしてからそろそろ3時間です。
そろそろ焼き時です。
まずは石窯の中から、薪が炭に変身したものを掻き出します。
いったい、窯の中は何度くらいなのでしょう?
水に濡らしたモップを入れ、少し温度を下げます。ここからは、勘と経験の世界です。

少し温度が下がったら、まずはお楽しみのピザです。
天然酵母の生地はモチモチで、少し炭の香りが移って、本当に美味しいのです。
またまたシアワセを感じるひとときです。少々賑やかな時間でもあります。

ピザのあと、パンを入れます。カンパーニュ・りんごパン・くるみパン・・・。
もちろん、お芋も入れます。手捏ねで、一日半かけて発酵させ、一度も電気を通さず石窯で焼いたパンは
本当にニコニコ、シアワセになれてしまいます。

自然のエネルギーだけで作ったパンは自分もその自然の循環の一部になれたかと想う時です。

暖かい季節になったら、一緒に石窯パンを焼きませんか?


●加藤輝美さんのプロフィール

1966年 岐阜県生まれ 舞鶴市在住
5年程前から食に興味を持ち始め、
2002年から大阪「正食協会 クッキングスクール」に通いはじめ
2004年春、師範科卒業(予定)。
趣味は天然酵母パンやマクロなお菓子、味噌、梅干となんでも作ってしまうこと。
将来は木の香りいっぱいの家に住み、小さな畑とマクロなパンカフェとイベントや宅配などもやってみたいと、ムクムク夢膨らむ今日このごろ。
里山ねっとでは「そば塾」「とよさと石窯ゆめ工房」などに参加。

※加藤さん、すてきなエッセイをありがとうございました!
仲良く夫婦で焼かれているのを見ていたら、エッセイをお願いしたくなりました。
これからも仲良く焼いてくださいね。ありがとうございました!(塩見直紀)

※みなさんも石窯でのパン焼き、チャレンジしてみませんか?
窯の使用料600円、薪代300円でお使いいただけます。
お問い合わせは里山ねっと事務局まで。
TEL:0773−47−0040、ayabe@satoyama.gr.jp

Vol.142
100人目と101人目の出会い


文・武林さおり(大阪市在住)

 12月に芝原さんのお宅に民泊させていただいて1ヶ月が過ぎた。ちょうどそんなとき、塩見さんからこんなお知らせをいただいた。
「たいへん楽しい民泊体験記が寄せられています・・・」

里山ねっと・あやべのホームページ・ウィークリーメッセージを開いてみると、「素のまんま」第101人目の宿泊者である河内裕史さんの体験記が載せられていた。私がちょうど100人目の宿泊者であったので、河内さんはその後の「素のまんま」訪問者である。一体どんな体験をされたのだろう・・・。

読み始めると自然に笑いがこみ上げてきた。楽しくてしょうがない。のめり込むように最後まで一気に拝読。本当に大いに笑わせていただいた。

まだ読んでいらっしゃらない方は、是非目を通していただきたい。芝原さんとのやりとりはもちろん、綾部の人々との出会いの中で、河内さんは常に温かいものを届けておられる。そしてそこに笑いがあるのだ。バルーンアートを披露されたお話もあるが、きっと「人を楽しませたい」というのが河内さんの基本姿勢なのだろう。ハグやバルーンアートはあくまでひとつの手段であって、その根底には河内さんの人に対する深い愛情があるのだと思う。

「笑い」にもいろいろな種類があるが、河内さんの体験記から溢れ出す「笑い」は何と優しく温かいことか。お目にかかったこともないが、私はこの河内さんの温かさに触れた気がした。正に「河内マジック」である。

早速、私はこの体験記を紹介して下さった塩見さんにメールを送信した。
 
塩見様
河内さんの体験記、素敵ですね!・・・(中略)・・・
以前、ある方から「自分の分母を増やしなさい」と言われたことがあります。分母を大きくすることでたくさんの人とつながることができる、そうすることで自分の分子にきれいな花が咲くんだよと、そんなふうに教わりました。河内さんはハグやバルーンアート、(お会いしたことはないけれど、きっと)笑顔や内面からにじみ出る雰囲気といったものも含めて、とても大きな分母をお持ちなんだろうなと思いました。体験記の中にきれいな分子の花がたくさん咲いていますね。

私もハグを日本に普及させるべく、早速明日から実践してみようと思います (笑)。

するとその翌日、塩見さんから「日本ハグ協会大阪支部長様」という宛名でお返事をいただいた。日本ハグ協会?!そしていつの間に私は大阪支部長に?という疑問も湧き上がりつつ、その内容を拝読し、とても驚いた。塩見さんがこのメールを河内さんに転送して下さって、その河内さんからまた私宛にメッセージが届いたというのである。そこにはやはり河内さん独特の笑い溢れる優しい文章で、以下のようなことが書かれていた。

河内さんが私の体験記を読んで下さって、芝原さんとそのお話をされたこと、芝原さんが私の体験記を喜んで下さっていたこと、自分も「フツー」の体験記を書こうと思っていたが、あえて差別化をはかろうとお笑い路線で書いたこと、そんなふうにして、河内さんもまた私との「出会い」を素のまんまで果たされたということ・・・。

ハグを世界に、いえまずは日本に普及させるべく頑張りましょう、そして、自分もジャグリングをするのでいつか綾部でコラボ芸を披露しましょう!とのお誘いまである。

私はとても嬉しかった。しかし、その一方でかなり焦ってもいた。コラボ芸なんて・・・。そこで急いでまた塩見さんに以下のメールを転送していただいた。

河内 裕史様
「素のまんま」から帰ってなお、このような形で「お出会い」が広がっていくなんて、思いもしませんでした。塩見さんに、そして河内さんに心から感謝申し上げます。(中略)
しかし、そんな河内さんにひとつ謝らないといけないことが。私はプロフィールに「趣味ジャグリング」等と偉そうに書きましたが、実は習い始めてまだ半年も経っておらず、ずいぶん大きいことを書いてしまったと今になって反省・・・。「コラボ芸」実現はあと数年(それ以上?)先になると思われます。気が早いですが、先にコンビ名でも決めておきますか?「素のまんま100と101」なんていかがですか?(笑)

塩見さんからは、日本ハグ協会大阪支部長という名誉ある役職をいただきましたが、ハグの何たるかも分かっていない私には河内会長のご指導がこれからも必要です。そもそも河内会長の任命もないままに私が大阪支部長になってよかったのか?という疑問も残りますが、まあそれは置いておいて・・・。どうか今後ともよろしくお願いいたします。

するとまた河内さんからお返事が来た。

武林さん、こんばんは。
ジャグリングの件について・・・「誰かに楽しんでもらいたい!」ということが重要なら、大切なのは技術よりもトーク! あと、「コンビ名」、‘ゼロゼロゼロワン’の方が短くていいかも?もちろん、ゼロゼロが武林さんで、ゼロワンが私です(爆)

で、私も知らない間に「日本ハグ協会会長」へ任命されてしまいまして、同じく疑問がタップリです(笑)

・・・そうか、技術よりもトークなんだ!しかし、そうなるとますます自信がなくなる。技術よりもまずトークを磨かなくっちゃ。コンビ名ももっといい名前はないかしら?・・・ああ、どうしたんだろう?芸の中身もないのに、コンビ名を思わず真剣に考えてしまっているではないか。私ももうすっかり「河内マジック」にはまってしまっている・・・。

これが綾部の不思議な力なのだろうか?
「素のまんま」で始まった「お出会い」がまさかこんなふうに展開していくなんて、本当に思ってもみなかった。河内さんのパワーに引き込まれ、人を楽しませたくてワクワクしている自分がいる。いつか本当にコンビを組む日が来るかもしれない。
 
綾部のみなさん、遠い未来に‘ゼロゼロゼロワン’が綾部でジャグリングを公演することがあれば、是非足をお運び下さい。ちなみにそのときは、入場していただいた皆さんに、もれなくハグの挨拶があります(笑)

さあ、皆さんに宣伝もしたし、次はサインの練習しなくっちゃ。え?芸の中身を練習しろって?いや、それよりもトークを磨かないと・・・。ねえ、河内さん!

塩見さん、こんな私達を「日本ハグ協会」の主要ポストに任命して本当によかったのでしょうか?ハグ協会の未来やいかに?そして‘ゼロゼロゼロワン’の未来やいかに?!
乞うご期待である・・・。

以上

武林さん、本当にすてきなエッセイをありがとうございました!河内さんとのコラボレーション、すごいです!あるとき、こんなことを思うようになりました。それは・・・綾部で農家民泊体験をしてくださった後、都会に戻っても「綾部は残っているかな」ということ、「遠赤外線のように暖かさが持続するかな」ということです。旅後1か月経っても、綾部が残っていて、うれしいです!(塩見直紀)

Vol.141
移住5周年のパーティー


先日、うれしい電話がありました。

綾部に家を買われて、大阪から移り住まれた僕たちと同世代のご夫婦からでした。

1999年に移住、綾部での田舎暮らしを始めて、今年でまる5年になるとのこと。5周年記念パーティーのお誘いでした!

有機農業とヘルパーの仕事をされているとってもとってもすてきなご夫妻です。

以前、お二人と話していたとき、共通の友人がいることがわかり、びっくりしました。

そして、移住される前のある日、同じ場所(大阪)にいたこともわかり、またまたびっくりしました。縁って、本当に不思議ですね。

そういえば、僕も故郷・綾部にUターンして、この1月でまる5年でした。

1999年、僕たちは綾部で新しい人生をスタートさせたのですね。

中川李枝子さんのすてきな絵本『ぐりとぐらの1ねんかん』(福音館)じゃないけれど、
この5年で「いちばん うれしかったこと」をお二人に聞いてみようと思います。

本当に本当に、綾部に来てくれて、ありがとう。

(文・塩見 直紀)

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ぜひご意見をお聞かせください。(事務局 塩見直紀)


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