社会起業家、サイバーネティックス
人間社会は、生物に比して見られることがある。リチャードドーキンスは、社会のありかたが動物の遺伝子のようなふるまいをするといい、ノーバートウィーナーは通信技術に使われるフィードバック回路は、生命にも社会にもあると論じた。
フィードバックとは、たとえば物をつかもうと手を動かしながら、同時に視界に入った手の位置などの情報を脳に返すことで必要あれば補正し目的遂行を確実にする。追尾型のミサイルに応用されていると言えば分かりやすい。
フィードバック回路が社会にあるとすれば、社会問題を補正する機能が社会そのものに備わっている。現代では社会起業家がその役割を果たすべく自ずと生まれるのかもしれない。
1948年(第2版1961年)ノーバートウィーナー著「Cybernetics(副題:動物と機械における制御と通信)」は、エンジニアだけでなく生物学者や経済学者からも評価を得ると同時に、SF作家やヒッピー文化にも刺激を与えた。
ヒッピー達のコミューンを転々としてきたスチュアートブランドもその一人で、彼を一躍有名にした「ホールアースカタログ」は、寄稿者や購読者やスタッフのコミュニティーともいえる出版物で、掲載される情報にはフィードバックが自由に行われた。
橘川幸夫氏は日本のスチュアートブランドと言えるかもしれない。1970年代に立ち上げた全面投稿雑誌「ポンプ」は、「参加型メディア」(という言葉を最初に使ったであろう橘川氏がロッキンオン創刊以来一貫して携わってきた)、今で言うコンシューマジェネレイテッドメディア(CGM)であろう。
「ポンプ」は私にとって一周り以上前の世代の雑誌だが、中学時代にスクラップを読みふけった記憶がある。その橘川幸夫氏が先週、里山ねっとに来られたのに別の来客中でお目にかかれず残念でした。(マエダ)

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