プロジェクトXのXは未検討ですか

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NHKの「プロジェクトX」は終了しましたが、

類似のTV番組は多くの局で目にします。

水戸黄門と同様、フォーマットは大体かたまっていて、

主人公が困難に直面するけれどもそれを乗り越えて

目的を達成します。

時には話を作るために少し無理して困難な状況を探し出して

きているのではないかと思えるときもあります。

ところで気にかかるのは、

フォーマットが大体かたまっていることよりは、

達成する目的自体の正当性が充分に検討されているのだろうか

ということです。

自動車や電気製品や外食の売上げを、いかに新技術やマーケティングで

工夫して伸ばしたかというストーリーはわかりますが、

その目的達成と、

エネルギー消費抑制や食品の安全性、消費者の権利などが

どういう関係にあるかは言及されていないように思えます。

外食産業がどのようにして売上げを伸ばしたかというストーリーと、

外食産業がどのような材料を使っているかという論点が

どのようにリンクしているのだろうかと思って見ていると大抵リンクしていない。

組織が目的達成のために何でもするという性質自体は

一朝一夕には変えがたいものですから、チェックアンドバランス

がきちんとはたらくような仕組みが必要で、

TV番組の場合でいえば、別の観点から見たような検証番組も必要です。

高度成長の時代は、みんなで一斉に目的達成に向かって頑張るような

時代だったのかもしれませんが、

今後はむしろ、目的自体の正当性が問われる時代。

登山ツアーでも、予備日がなく、

後ろからは後発組のグループが来るから後退できないし、

予定の旅館や帰りの電車が予約してあるからそれに

間に合わせて下山しなければならない、救援要請すると救助費用が

かかるから救援要請もしづらい、

天気や体調もおかまいなく、

とにかくパッケージ通りの計画達成が至上命題

というような状態で進行すると、大変なことになってしまいます。

むしろ答えのない状況のなかで

撤退戦略を具体化し軌道修正していくことが大切な時代です。

いかに既定のパラダイムのなかを突進したかではなく、

全然別のパラダイムもあるじゃないかということに

気づかせてくれるような本や映像を期待します。

(あさくら)

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このページは、ayabeが2009年8月 5日 01:39に書いたブログ記事です。

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