「花のたましい」・・・VOL.258(2006.05.02)

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「花のたましい」・・・VOL.258(2006.05.02)

古今東西の先人のことばには、21世紀の生き方、暮らし方の
ヒントがあります。持続可能で多様性にあふれる新世紀のみんなの
知恵にしたく、現在、ホームページでは約300のことばを公開中です!

こころをこめて、未来をひらく里山系のことばを新しく15個、贈ります。

遠くて綾部に来られない方も訪れて元気になれる、希望のホームページに
なれたらうれしいです。

里山系の言葉が、みんなの心の財産になるよう、シェア(共有)して
いきましょう!すてきな言葉が見つかったら、ぜひお教えください。
「1000」のことばが目標です。


●「花のたましい」 詩・金子みすゞ

散ったお花のたましいは、
み仏さまの花ぞのに、
ひとつ残らず生まれるの。

だって、お花はやさしくて、
おてんとさまが呼ぶときに、
ぱっとひらいて、ほほえんで、
蝶々にあまい蜜をやり、
人にゃ匂いをみなくれて、

風がおいでとよぶときに、
やはりすなおについてゆき、

なきがらさえも、ままごとの
御飯になってくれるから。

●「土」 金子みすゞ

こッつん こッつん
ぶたれる土は
よいはたけになって
よい麦生むよ。

朝からばんまで
ふまれる土は
よいみちになって
車を通すよ。

ぶたれぬ土は
ふまれぬ土は
いらない土か。

いえいえそれは
名のない草の
おやどをするよ。

●「つばめ」詩・金子みすゞ

つういとつばめがとんだので、
つられてみたよ、夕空を。

そしてお空にみつけたよ、
くちべにほどの、夕やけを。

そしてそれから思ったよ、
町へつばめが来たことを。

●「私はスポーツで体力をきたえてあるから」なんてよく聞くけど、百姓は体力だけではできない。知識集約産業、自然・作物からの情報をキャッチできる能力も必要だということも忘れずに。(千葉の和田博之さんこれから農的生活をめざす人へのアドバイス/今百姓三人衆+自然食通信編集部編『百姓になるための手引』自然食通信社・1991年)

●どうすれば、里の再生ができるか・・・(中略)・・・そのこころは、里や森だけでなく、日々の暮らしのなかに生物の多様性を保つことが重要だという点にある(植物遺伝学者・佐藤洋一郎さんのことば『里と森の危機』朝日選書・2005より)

●うつくしきものミつ(山梨県増穂町穂積地区にある高村光太郎の碑文。「ゆず」と「人情」と「富士山」という「3つ」の美しいものに「満」ちているという意味も込めて、「ミつ」と表現したと考えられている/『月刊ふるさとネットワーク』06年5月号・ふるさと情報館発行より)

●ひとり一人が輝かなくて地域がよくなるはずがない(葉っぱビジネスで有名な徳島県上勝町の株式会社いろどり代表取締役副社長・横石知二さんのことば/『月刊ふるさとネットワーク』06年5月号・ふるさと情報館発行より)

●雨ニモマケズ  宮澤賢治

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
欲ハナク
決シテ瞋(いか)ラズ
イツモシズカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲ食ベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコワガラナクテモイイトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハ
ナリタイ

●「旅上(りょじょう)」 詩・萩原朔太郎

ふらんすへ行きたしと思えども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背広をきて
きままなる旅にいでてみん。
汽車が山道をゆくとき
みずいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもわん
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心にまかせて。

●「虫の夢」 詩・大岡 信

「ころんで つちを なめたときは まずかったけど
つちから うまれる やさいや はなには
あまい つゆの すいどうかんが
たくさん はしって いるんだね」

こどもよ
きみのいうとおりだ
武蔵野のはてに みろよ
空気はハンカチのように揺れてるじゃないか
冬の日ぐれは 土がくろく 深くみえるね
おんがくよりもきらきら跳ねてたテントウムシ
にごった水を拭きまわっていたミズスマシ
カミキリムシ
アリジゴク
みんな静かにかえってしまった
土の大きな地下室へ

こどもよ
きみはにんげんだから
石をきずいて生きるときも
忘れるな
土のしたで眠っている虫けらたちの
ときどきぴくりと動く足 夢のながいよだれかけを
かれらだって夢をみるさ
いろつきの 収穫の夢
おんがくのような 水の夢

きみはにんげんだから
忘れるな
植物にきよらかなあまい水を送っているのは
にんげんではなく
くろくしめった 味のない
土であることを

きみはにんげんなのだから
(童話屋『ポケット詩集』1998より)

●「道」 詩・相田みつを

長い人生にはなあ
どんなに避けようとしても
どうしても通らなければ
ならぬ道
というものがあるんだな

そんなときはその道を
だまって歩くことだな
愚痴や弱音は吐かないでな

黙って歩くんだよ
ただ黙って
涙なんかみせちゃダメだぜ

そしてなあその時なんだよ
人間としてのいのちの
根がふかくなるのは

●「森の世界」

森には
何一つ無駄がない
植物も 動物も 微生物も
みんな つらなっている
一生懸命生きている

一種の生きものが
森を支配することの
ないように
神の定めた
調和の世界だ

森には
美もあり 愛もある
はげしい闘いもある
だが
ウソがない

(北海道の演習林をいのちあるものに育て、「どろ亀さん」と呼ばれ親しまれた東大名誉教授・高橋延清さんのことば)

●美は心の生みだすもので、心の鍛錬なしに美の発見はありえないのである。美は心の領域に属するものなのである。(作家・中野孝次さんのことば『足るを知る〜自足して生きる喜び〜』朝日文庫・2004より)

●あるが上にあるものを足しても、足し算では幸福にならない。(作家・中野孝次さんのことば・同上)

●もしも吾々の生活が醜いもので囲まれているなら、その暮らしは程度の低いものに落ちてしまうのでありましょう。いつか心はすさみ、荒々しく潤いのないものに陥ってしまうでありましょう。・・・生活を深いものにするために、どうしてもそれは美しさと結ばれねばなりません。これを欠くようでは全き生活はついに来ることがないでありましょう。(柳宗悦さんのことば『手仕事の日本』(岩波文庫より)

以上

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このページは、ayabeが2006年5月 2日 16:42に書いたブログ記事です。

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