2006年05月16日
「二人の交響曲」・・・vol.260(2006.05.16)
「二人の交響曲」 文・東 智子さん(大阪在住)
久々に京都を訪れました。
と言うのも、前々からお目にかかりたかった
映画「地球交響曲第二番」に出演されている
佐藤初女さんにお会いする為に・・・。
「食は命」と言うテーマの講演会です。
『迷い、悩み、救いを求めて訪れる見知らぬ人に食事を供し、
ただ寄り添う・・・。
その人のおむすびを食べて、
自殺を思いとどまった人がいる・・・。』
だだ寄り添うだけで、
おにぎりを振舞うだけで
人の心を動かす人ってどんな方なんだろう・・・。
ワクワクしていました。
舞台に現れたその人は
その「ワクワク」をも消し去るほどの静寂さを放つ・・・。
微笑みにも満たない、静かな「笑み」
それは、それは、やさしさに包まれるような・・・。
おそらく、それまでの苦労、死の淵をさ迷った人だからこそ・・・
自然の優しさ、厳しさのなかで育まれたからこそ
持ち得る、やさしさ。
それらに対して気づきがあったからこそ・・・
祈り、感謝があるからこそ
広がる、やさしさ。
訪れる見知らぬ人たちは、そのやさしさに心許すのだと思う。
心さまよう人達は、一瞬にしてそれにいやされる・・・。
突然の訪問にも
たった一切れのパンを
優しい手で分け合って
たった一膳のご飯を
心を込めて粥にして分け合う
それに勝るご馳走はないのです。
そこに互いの「存在」と「共有」があるから。
食べ物は、身体に「気力」を与えてくれる。
「気」は食物を育て料理する人の魂の響き
「力」は食物の持つ生命エネルギー
どちらかが強すぎても、弱くても伝わらない。
そして、時を共に楽しく食す事・・・。
「食」は「命」・・・。
私の何かを変えた出会いがあります。
芝原キヌ枝さん(農家民泊「素のまんま」)との出会い。
初めてお会いするキヌ枝さんは
溢れんばかりの素敵な笑顔で迎えてくれました。
『迷い、悩み、救い』を求めて訪れた訳ではないのですが。
気づかされていく、癒されていく、救われていく、
私がいました。
キヌ枝さんの人生の経験が放つやさしさは、
「やさしさ」と簡単に言ってはいけないものが伝わってくる。
森や川、畑を荒らす動物へ、
人、子供達への思い、
国の制度の在り方、
人生観
そんな会話を交わしながらご馳走になった食事は
キヌ枝さんの育てたお野菜で作られた
心のこもった料理が美しく盛り付けられ、
机にいっぱい並べられていました。
育てる、料理、盛り付け、配膳は
命をくれる物への愛しみ、感謝の表現。
共に楽しく食すのは・・・命の引継ぎの儀式。
自然からインスピレーションを受け伝える
音楽 絵画 芸術と言われるものや、
何か伝えようとする行為には感性豊かである事が必要。
都会に住む人は、
自然の中は『何もないところ』と言う。
しかし、『何もない』事が教えてくれる。
都会にある物が、何もないだけで、
自然の中にしかないものが、たくさんあると言う事。
自然が、五感・六感に働きかける「響き」が、
ガイアシンフォニー
生かされている・・・。祈り・・・。
私達はどうすれば感性豊になるのか・・・
先ず、身近な日々の事から。
野菜が痛くないように。お米が苦しくないように。
すべての命に感謝しましょう。
「おいしくな~れ、おいしくな~れ。」
以上
●東 智子さんのプロフィール:
1962年京都市生まれ、東大阪市在住。
絵を描く事が好きで、建築パース(完成予想図)
と出会う。5年の修行の後、結婚。2児の母。
2000年、建築設計事務所SADO(サドゥー)を設立。
パース、模型、サインデザイン、CAD、HP管理担当。
何でも作る事が好き、何でも作ってみたい。
夢は大きく!いつかどこかに、セルフ・ビルド・ビレッジをつくるのが夢。
「そのビレッジで、こんな社会を作りこんな生活をし、こんな一生だったらな~。」
と、思い巡らすのがとても楽しみ。夢ですから・・・。
●東さん、ウィークリーメッセージ5周年記念の
すてきなエッセイをありがとうございました!
佐藤初女さんと芝原キヌ枝さん。
ほんとうに共通点ありそうです!
それが何なのかを探ることは
とっても大事なことのようですね。
ほんとうに尊いメッセージをありがとうございました!
おかげさまでウィークリーメッセージ5周年
という記念日をすてきな花で飾れました。
ありがとうございました!
(担当・塩見直紀)
投稿者 satoyama : 14:24 | コメント (0)
2005年12月06日
「矛盾」・・・vol.237(2005.12.06)
「矛盾」 文・原田 明さん(兵庫在住、里山ペンクラブ)
日本には25,000人のホームレスの人がいるそうです。
私の働いている大阪には約6,600人…。
大阪市役所のすぐ横の川沿いにブルーシートの小屋が立ち並んでいます。
以前、娘が中学生の頃、
コンサートのチケットを買いたいというので
深夜から路上に座って列に並んだことがありました。
冬でしたので毛布を持っていったのですが、
体が芯から冷えました。
寒い夜に路上で過ごすというのは文字通り骨身にこたえることです。
「ビッグイッシュー」(http://www.bigissuejapan.com/index.html)
という雑誌をご存知でしょうか?
1991年にイギリスで始まり、日本では2003年9月に創刊された
ホームレスの人が販売員となっている雑誌です。
定価200円。うち110円が販売者の収入になるという仕組みです。
現在東京・大阪・仙台で二週間に一度のペースで販売中。
私の通勤路にも一人の販売員の方がいます。
いつも彼から買うのですが、先日少し話をすることができました。
彼は中国地方の山間部の出身で、
少年時代にキノコを取った経験があり、食べられるキノコは分かるそうです。
帰りたいけど、田舎には仕事が無いので帰れないと言っていました。
とてもいい感じの人です。
職を失い住む家のなくなった人のいる都会。
過疎になり住む人がいなくなった家屋のある田舎。
この矛盾を解決する方法ってないのでしょうか?
NPO法人里山ねっと・あやべの活動目的である
「都市農村交流から定住促進に向けての調査・研究と各種交流事業」のひとつに
ホームレスの雇用問題も検討していただきたいと思います。
私も微力ながらお手伝いしたいと思っています。
●原田 明さんのプロフィール
兵庫県伊丹市在住。53歳のおっさんサラリーマン。
趣味はバスケットボール、 サイクリング、テニス、料理、俳句など…。
綾部は母の故郷。「ディスカバー綾部」も趣味になりつつあります。
●原田さん、尊いメッセージをありがとうございました!
気づきを活かしあって、新しい方向へ向かうことができたらと
あらためて思います。(塩見直紀)